カサノバの誘惑
かさぶた
かたぶさ
ああ
早く剥いてしまいたい
錆びたトタン屋根のように
僕の顔に覆いかぶさった
この異物を
バリバリっと
ひっぺ返したい
う~ん
ヒリヒリとしてむず痒い感じが
なんともまあ
気持ち悪いんですよね
さらには
苦虫を噛み潰したような
鈍い痛みが
遠くから
じんじんと迫りくる
そんな
どこか歯の痛みにも通じる
やきもきとした
それでいて
いつまでも脳裏にこびりついて離れない
違和感…
いやあ
つくづく
僕はせっかちでしてね
自然にとれるまで
意外と待ってられないタチなんですよね
そうして
つい
カサノバならぬ
かさぶたの誘惑に負けて
(へっ)
ゾクゾクとした痛みを覚悟しつつ
少しずつ剥いていっちゃうんです
…が
イテテテ
しまったぁ
案の定
やり過ぎたぁ
ヒンヤリとした痛みを覚えて
そうして後悔することしきりです
う~ん
われながら学習能力ないなぁ
というわけで
ここは
今しばらくの辛抱の時
そして我慢の日は続く…
おまけ
なんの関係もありませんが
語呂的なところから
ふと
グロテスクなイメージに満ち満ちた
フェリーニの怪作
『カサノバ』(1976)
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