『資本主義はなぜ自壊したのか』
中谷巌氏の『資本主義はなぜ自壊したのか』
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“新自由主義”
“グローバル資本主義”
ちまたを飛び交うこれらの言葉
そして世界的な不況
格差社会の現実
ご多分に漏れず
日本もその渦の真っ只中に置かれていますが
著者の中谷巌氏は
そうした現在の状況に多くの面で影響をもたらした人物
かつて小渕政権の経済戦略会議を取り仕切り
その後の小泉内閣が推し進めた「構造改革」の
礎を築いた張本人ともいうべき中谷氏は
しかしこの行き過ぎた資本主義、個人主義のありかた
また日本が本来持っていた
人と人とのつながりや
絆そのものが失われてしまった現在の社会に
深い危惧を抱き
やがて異議を唱えるようになっていきます
本書は中谷氏の過去に対する
悔恨を込めて綴った書でもあります
この本は資本主義社会の現実や本質
また
過去・現在・未来のアメリカ社会と
それに追随してきた近現代の日本を
とても明快に知ることができます
納得です
とはいえ
これはそんな回顧録のレベルに収まりきらない
危機的状況を
今の日本社会にもたらしたという点では
そう単純に面白いとも言えない面があります
中谷氏の“転向”は
なかなか罪深い話ではありますね
それはそうと
世界は一体どうなっていくのでしょうか⁈
本当わかりません
混迷の時代ですね…
でも僕にとって
一つだけはっきりしていることは
“共生”の理念に立ち続ける
という思いだけでしょうか
つくづく
軸足をぶらさないで歩んでいきたいものです
そんなことを強く考えさせられた本でした
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