『アンドレアス・グルスキー展』
昨日ご紹介した
『アメリカン・ポップ・アート展』と併行して
なにやら不思議な写真ぽい展示会も
ここ国立新美術館でやっていましたので
ついでにそっちも観てきました
『アンドレアス・グルスキー展』です
↓↓↓
って
あくまで
ついでにチョロっと観て帰るつもりが…
いやいや
とんでもない
なんなんだ
これは…
久々に衝撃が走りましたね
写真なのか
絵画なのか
見たことない類のものです
グルスキーは
1955年生まれのドイツ人で
デジタル技術を取り入れて
すべてが等価に広がる
独特の視覚世界を構築し
国際的な注目を集めている写真家だそうです
ポスターの表紙にもなった
◎《カミオカンデ》
↓↓↓
一体なんだこの世界は⁈
無数にひしめいた球体が
静かにきらめいています
神秘的な空間
よく見ると
ボートに乗った人間も写っています
これは本当に写真なのか?
この被写体となった場所は
なんと
日本にあります
岐阜県飛騨市の
神岡鉱山地下1000mに位置する
宇宙素粒子ニュートリノの観測装置
「スーパーカミオカンデ」という所で
直径、高さともに約40mの
巨大な円筒形のタンクの
内側の写真なんだそうです
グルスキーは
この被写体をベースにして
まるで絵画を制作するかのごとく
CGを用いて加工していくのです
そうして出来上がった作品の
その深遠なる世界観
いやあ
なんともかんとも
巨大な写真の前に立つと
まず息を飲みます…
ちょっと声が出ません
作品から漂う雰囲気が
あまりに厳かゆえ
静まり返ったような空気感に
自ずと包まれます
グルスキーは
素粒子の観測所に
まったく別の意味合いをもたらす
まさに
聖なる空間へと変えてしまいました
◎《ニャチャン》
↓↓↓
ベトナムのニャチャンにある
籠細工の工場風景です
とにかく
そのスケールに圧倒されます
何より
広大な画面の隅々にまで
ピントが合っています
リアルであってリアルでない…
う~ん
ある種
隅々まで描写された絵画を観ているようです
◎《ベーリッツ》
↓↓↓
何じゃこりゃ⁈
目が痛いですね
ここはアスパラガス畑でして
遮光用の覆いの黒と畑の色が
コントラストを生み
異質な空間を形成
奥行きを排し
どこまでも平面を俯瞰する
さらには
反復を通して全体を成す
というスタイルも
大きな特徴のようです
◎《ピョンヤン》
↓↓↓
北朝鮮のマスゲーム
圧巻です
何がすごいって
マスゲームの巨大な一体感の迫力と
対をなすような
一人一人の子たちのあどけない表情
よく見ると
笑顔もにじんでいます
つまり
鳥の目…
マスによって浮かび上がる匿名性、非人間性と
虫の目…
ここではワン・トゥ・ワンとでも言いましょうか
一人一人の個性、人間性の
この驚くべき共生です
◎《バーレーン》
↓↓↓
バーレーンのサーキット
平面性の徹底によって生み出される
とてつもないスケールと
人間が垣間見える
緻密なディテール
また
マドンナのコンサートなどの
群衆のダイナミズムを表現した
一連の作品も必見で
証券取引所も
そのモチーフでよく取り上げられています
◎《シカゴ商品取引所》
↓↓↓
何気ない日常のスーパーが
驚異の空間に変わる
◎《99セント》
↓↓↓
ふと
パチンコホールなんか
グルスキーの題材に
ドンピシャのような気がしますね…
他にも
川面を写した《バンコク》シリーズなど
モネや抽象画のごとき写真も
目を見張ります
いやはや
多岐にわたるテーマ性や両義性ゆえ
なかなか全貌が掴みきれず
僕も理解できていないことだらけですが
これから注目していきたいと思います
とにかくまずは
その圧倒的なヴィジョンに
直接触れてほしいですね
実物の巨大なサイズの写真は
こうした展示会でしか観れませんからね
一見の価値ありです
…が
なんと
このグルスキー展は
9月16日
来週月曜日までで終了です
くぅ
というわけで
ラストチャンスですね
是非オススメです
今日何とか時間が作れたので、午後に行ってきました(^^)
2展続けて観たので、さすがにお腹一杯になりましたが(^^;
グルスキー展は予想以上に良かったです。
これで心置きなく明日から出張に行けそうです(^^;
詳しい感想はまた今度お会いしたときにでも(^^)
>chorusuriさん
おお、さっそくお疲れ様でした^ ^!
また今度ゆっくり^_−☆