映画『とらんぷ譚』

ここ最近

Amazonプライムに

昔のモノクロ映画が

どんどんと入ってきて

いやあ

つい

あれこれと

観ちゃいますね

ということで

久々に鑑賞しました

1936年のフランス映画

『とらんぷ譚』

↓↓↓

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監督・脚本・原作・主演と

ひとり4役をこなすのは

フランスの映画界、演劇界で

その名を馳せる才人

サッシャ・ギトリ(1885-1957)

↓↓↓

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自作の小説『ある詐欺師の回想』を

ギトリ自ら脚色・監督・主演した本作は

ギトリの洒脱なセンスが

余すところなく発揮された

彼の代表作です

↓↓↓

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孤児となり

様々な職を転々とする中で

やがてモナコのモンテカルロで

プロの詐欺師となった男が

カフェで回想録を執筆する…

↓↓↓

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特筆すべきは

その語り口の妙にあります

少年時代からの半生が

フラッシュバックで回想されるのですが

まるでサイレントのように映像が流れ

それを主人公演じるギトリ自身が

現在の声で説明する

つまり

回想シーンにおける

人物たちの一挙手一投足が

ギトリによるナレーションで

ほぼ完璧に語り尽くされるのです

↓↓↓

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本作の回想シーンは

決して音がついていないわけではなく

映像との同時録音もしていて

セリフを発したりもするのですが

物語を牽引するのは

あくまでナレーションで

恋にカジノに多忙な男の

波瀾万丈な半生が

饒舌にテンポよく語られます

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この映像にマッチした

マシンガンのようなナレーションが

本作を

ユニークたらしめていて

特には

モンテカルロのカジノにおける

堂に入ったペテン師ぶりと相まって

もう

演じるギトリの

ひとり舞台といっていい貫禄を

まざまざと見せつけてくれます

↓↓↓

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いやあ

昔の映画って

やっぱりいいなぁ

あらためて

この偉大なる先人

サッシャ・ギトリに

注目ですね

というわけで

『とらんぷ譚』

つくづく

卓越したストーリーテリングによる

粋で洗練されたコメディの傑作です

↓↓↓

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