映画『仕立て屋の恋』
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1989年のフランス映画
『仕立て屋の恋』
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監督・脚本は
名匠パトリス・ルコント(1947-)
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…
仕立て屋を営むイールは
几帳面だが
人づきあいが苦手で
過去に性犯罪の前科を持ち
周囲から奇異な目で見られている
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彼は夜毎
向かいに住む女性の部屋を
密かに覗き見する習慣があり
いつしかその女性アリスに
恋心を抱くようになっていた
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そんなある夜
アリスは
向かいの部屋から
覗いている男の存在に気づく
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初めは気味悪がっていたアリスだが
意図的に自ら男に近づいていく
実はイールは
向かいの部屋を覗き見た際に
そこで起こった殺人の犯行現場を目撃していた
アリスはイールが事件のことを
どこまで知っているのかを確かめるために
彼に接近したのだ
イールは
そんなアリスの思惑を見抜いていた上で
事件のことは通報しないと伝え
彼女への愛を告げる
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イールの想いに
アリスも心を動かされ
2人の距離は急速に縮まるのだが
しかし…
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って
最初は
このイールという男
なんとも怪しい奴だなぁ
不気味で陰にこもっていて
覗き趣味で
おいおい
こりゃ
ただの欲求不満のおっさんの話じゃないか
なんて思っていたのですが
観ているうちに
いやいや
なんのなんの
本作はジョルジュ・シムノンの
同名小説の映画化だけあって
なかなかどうして
ストーリーが巧妙で
無駄のない簡素な構成
仕立て屋イールの
折り目正しい身なりと立ち居振る舞いに
どこかハードボイルドな風情まで漂ってきて
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何より
イールの不器用で一途な恋が
切なくて哀しくて…
ふぅ
女性というのは
これだからわからないんだよなぁ
でも
つくづく
孤独な中年男の純愛に
ダンディズムを垣間見ます
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そして
マイケル・ナイマンの手がける
壮麗な音楽と相まって
全編を貫く
抑制されたトーンが
官能的な高揚感を際立たせ
男の狂おしいまでの心の内を
映画は
図らずも呼び覚まします
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いやあ
ルコントの的確な演出が光りますね
それにしても
イール役のミシェル・ブランが
もう絶妙な名演ですね
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というわけで
『仕立て屋の恋』
なんとも渋い映画
観る者の心にグッと迫る佳作
これはオススメです
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