映画『マイ・ビューティフル・ランドレット』
1985年製作のイギリス映画
『マイ・ビューティフル・ランドレット』
↓↓↓
監督はイギリスの名匠
スティーヴン・フリアーズ(1941-)
↓↓↓
アル中の父親とともに
ロンドンの安アパートに住むパキスタン系のオマールは
実業家の叔父が所有する赤字のコインランドリーの再建を任される
ある晩
オマールは街で旧友のジョニーと偶然再会
↓↓↓
移民への差別が横行するロンドンで商売するリスクも踏まえ
オマールはジョニーに
コインランドリーの再建に
手を貸してほしいと持ちかける
↓↓↓
いろんな紆余曲折を経た後
2人で力を合わせ
↓↓↓
無事、新生コインランドリーが完成
↓↓↓
そして
オープンを前に
男たちは愛し合う…
↓↓↓
と
本作で描かれる
経済不況にあえぐ80年代ロンドンの
リアルな世相
↓↓↓
パキスタン人コミュニティーの興味深い様子
↓↓↓
映画は
サッチャー政権によって推し進められた
新自由主義的な経済政策や
民営化の流れといった社会背景の中で
失業率が上昇し
所得格差が拡大し
不穏な空気が蔓延していた
80年代当時のイギリスの姿を
パキスタン移民の視点で描いています
↓↓↓
移民が経済力を持ち
市民権を得ていく一方で
社会から
半ば爪はじきにされるロンドンの若者たち
↓↓↓
う〜ん
まさに
ポピュリズムが台頭し
EU離脱へと至った現在のイギリスの
萌芽を
多様化した価値観で混沌とした現代社会の
一端を
この時代に見出すことができましょうか
映し出される
30年以上前のロンドン郊外が
今を生きる僕らにも
自ずと身近な現実として迫ってきます
↓↓↓
とまあ
そしてあらためて
遠目からも伝わる
その鮮烈な存在感
↓↓↓
本作は
金髪のイギリスパンク青年を演じた
若き日のダニエル・デイ=ルイスの
美しきカリスマぶりに
もうこれ尽きますね
↓↓↓
相手役オマールには
柔和な表情で知性漂う
インド系のゴードン・ワーネック
↓↓↓
2人の同性愛ぶりが
観ていて自然で違和感がなく
絶妙なコンビネーションを発揮
↓↓↓
そんなこんな
映画は
当時のイギリス社会が抱えていた
貧困や格差、移民の問題など
様々なテーマを内包し
階級社会ゆえの保守性、閉鎖性
その反動として醸成された多元的価値観
もとより
社会の底辺に渦巻くフラストレーションを
しかしどこかユーモア漂う
オフビートな感覚で包み込みながら
まことリアルに描写
つくづく
フリアーズ監督の
社会に対する冷静な目
そのシリアスとユーモアの絶妙なバランス感に
確かな手腕とセンスを見ることができますね
というわけで
『マイ・ビューティフル・ランドレット』
様々なテーマと示唆に富んだイギリス映画の佳作
必見です
↓↓↓
この記事へのコメントはありません。