映画『ハッド』
ご存じ
“ミスター・ブルーアイズ”
ポール・ニューマン(1925-2008)
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いやあ
今さらながら大好きです
今回は
ニューマンの昔懐かしの
渋いモノクロ映画をご紹介
1963年製作
マーティン・リット監督の
『ハッド』
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…
テキサスで牧場を営むバノン一家の息子ハッド
34歳で独身の彼は
町へ繰り出しては酒と女におぼれる毎日
そんな放蕩者の息子を
疎ましがる父ホーマー
父は
長男の死が
次男ハッドの飲酒運転によるものだとして
長年恨み続けている
そんなある日
飼っていた牛に口蹄疫が発生
政府からの全頭殺戮令を巡って
父と子が激しく対立し
溝がいっそう深まっていき…
と
重く沈鬱な人間ドラマです
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厳格で道徳観念の強い父に
どこまでも反抗する
息子ハッドの
自己中で粗野な性格ぶり
見ようによっては
現代的な合理主義者と捉えることもできますが
それでも嫌味な奴です
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う~ん
このハッドの役どころは
決して共感を得られるキャラクター設定ではありません
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…が
しかし
それをニューマンが演じることで
なんと魅力的に見えることか
ニューマンは
どこまでも身勝手な
このろくでなし野郎を
実に
人間臭く
生き生きと演じています
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つくづく
いくら非情で冷淡でも
ニューマンから漂う
誠実な人柄ゆえ
そこに
えも言われぬ安定感が醸し出され
観ている側は
自然と好感を抱いてしまうので不思議です
ポール・ニューマンはよく
アウトローやアンチヒーロー
といった役を演じることが多かったのですが
知性や品の良さが
思わず滲み出てしまうんですよね
ここらへんは
マーロン・ブランドやスティーブ・マックイーンとの
本質的な違いと言えましょうか
とまあ
それはそうと
ハッドは
当初慕われていた甥や
諦念漂うメイドからも見放され
結局
誰からも
理解されず
受け入れられず
孤立を深めていきます
ハッド自身
兄を死なせてしまった暗い過去に度々苛まれるも
それが晴れることは決してありません
そうして映画は
確執を残したまま父が死を遂げ
やがて
甥やメイドが去り
一人残されたハッドの姿を捉えて
終わりを迎えます
う~ん
この
やるせなさ…
テキサスの荒涼たる風景
牛のいなくなった牧場など
全編を覆う空虚感
衰退ムード
そして
父はおろか
取り巻く周囲との関係が
次第に断絶していく様を
鷹のような鋭い眼光で見つめる
ハッドから
にわかに漂う孤独感
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と
この映画は
既成の価値観が崩壊した60年代アメリカの
シニカルな空気を
いわば代弁した形となり
ニューマン演じたこのキャラクターが
奇しくも
人々から支持を受けることになるのです
まあでも
上述の通り
たぶんに
ひとえに
ポール・ニューマンその人の
魅力に負うところ大
ではないでしょうかね
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いずれにしても
人間ドラマの秀作です
前読ませていただきましたが今回は気になる内容でした。また読みにきますね!読者登録させてもらってもいいですか?今後もよろしくお願いします。
>Seiji@毎日がクリエイティブさん
コメントありがとうございます(^^)。
こちらこそよろしくお願いします
❗️