映画『懲罰大陸★USA』
Amazonプライムでやっていました
これ観たかったんだよなぁ
伝説のフェイク・ドキュメンタリーです
1971年製作のアメリカ映画
ピーター・ワトキンス監督の
『懲罰大陸★USA』
↓↓↓
ベトナム反戦運動が盛り上がりを見せる
1970年のアメリカ
ニクソン大統領は
反政府活動を行う危険分子を拘束するための
新たな治安維持法を発令する
これによって徴兵拒否や反戦運動を行っていたヒッピーの若者たちが
次々とカリフォルニアの荒野へと連行されてくる
彼らはその場で裁判にかけられ
実刑を受けるか
さもなくば
「懲罰公園」に行くかの選択に迫られる
「懲罰公園」を選択した若者たちは
3日の間に85km先にある
アメリカ国旗が立っている場所までたどり着けたら
放免にすると言われ
皆こぞって砂漠の荒野をひた進む
…が
実際ここは
警官や兵士たちの訓練の場で
↓↓↓
若者たちは人間狩りの対象とされ
そうしてあえなく処刑されていく…
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とまあ
これは
フェイク・ドキュメンタリーの手法で
よくよく
あり得ないシチュエーションなのです
…が
待てよ
50年も前の映像だし
ひょっとしたら
ニクソンの時代に
実際に行われていたのかも⁈
って
現実のはずがない
とわかってはいても
目の前に映し出される映像が
あまりにリアルなため
え
もしや…
な〜んて
錯覚に囚われまくり
衝撃の映像に
脳髄をガツンと叩かれ
それでも疑いの目を晴らすことが
結局のところ
できずじまいでいる
う〜ん
映画の中で起きていることの
真偽の程を見定めるすべもなく
自分の中で
どうにもうまく咀嚼できないでいる
このもどかしさ
これは当時のアメリカ国内の不穏な情勢の
リアルな反映ゆえのことでしょうか
その反面
フェイクな手法がはらむ
ある種のあざとさが
目につかないわけもないわけで
これがフィクションであるというのは
実際
撮り方ですぐにわかりますからね
明確な演出意図を持って撮っていますよね
それはわかるのですが
しかし…
ヒッピーの若者を演じるキャストたちは
ほぼ全員素人で
撮影クルーも最少人数だったそうですが
観ていて
実際
ホントに飲まず食わずで
炎天下の砂漠を
肌を焼きながら必死に進んでいるように
これが見えるんですよね
若者たちはホントに苦しそうで
ありのままの姿そのものですね、これは…
↓↓↓
まあニューシネマの時代ですから
このくらいはやっちゃうんでしょうかね…
映画は
理不尽な裁判が行われる模様と
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灼熱の荒野に放り出された若者たちの
過酷な道のりとを
交互に映し出す過程において
徐々に
恐ろしい光景を
平然と映し出していきます
↓↓↓
その唐突で
てらいのないトーンに
観ている側は
少なからぬ驚きと衝撃
やがて実際の映像かも⁈
といった疑念と
戦慄を覚えるのです
いやはや
しっかし
なんとまあ
ぶっ飛んだ映画でしょうか
いろいろと気になる点はあるのですが
一見の価値ありの問題作です
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