映画『エクソシスト』
1973年のアメリカ映画
『エクソシスト』
↓↓↓
少女に憑依した悪魔と
悪魔祓い師(=エクソシスト)である神父との戦いを描いた
ご存じ、オカルト映画の決定版です
何を今さら
って
ホント久々に観ましたが
リンダ・ブレア演じる少女が豹変し
苦しみ悶えるその様は
いやはや
今観ても凄まじいですね…
↓↓↓
しかし同時に
そのスプラッターな描写に
ある種の懐かしさを覚え
どこか嬉々として観ている僕がいたりします
↓↓↓
監督は
切れ味鋭い演出で一世を風靡した
ウィリアム・フリードキン(1935-)
↓↓↓
と
悪魔が少女の身体に取り憑き
散々荒らしまわった挙句
やがて抜け出る…
悪魔との
この一連の対峙を通して
少女と2人の神父が体験し目撃する
人知を超えた出来事の数々
その戦慄の光景
↓↓↓
本作は
実際にあった話が元になっていまして
う〜ん
よくよくこれは
ホラー映画のようなエンタメとして扱うには
おそらく
あまりに深刻な話かな…
冒頭、イラクで悪霊の像が出現し
その後、舞台をアメリカに移し
不穏な事件が相次ぐ中で
少女への悪魔憑きへと発展していくわけですが
投影されてしかるべき宗教的なバックボーンは
本作ではさらりと描かれているのみで
でも実際のところ
事の真相はそう単純ではないように思います
1960〜70年代アメリカの
それこそ科学に盲信した時代における
ある種の反動としての
オカルティズムへの傾倒
世の中には科学では解明できない神秘がある
ということに対する
人々の興味、関心のにわかな高まり
それがカトリックの教義や
人々の中に根づく信仰心と結びつき
そこにたしかなリアリティーが生まれる
そうした時代の流れの中で
このフリードキン監督の
どこまでも真に迫った演出が
少女リーガンのトリッキーな異様に
確かな真実味、説得力をもたらしています
おおっと
グレート・ムタかよ
↓↓↓
少女リーガンに憑依した悪魔を取り払うため
2人の神父が神への祈りを唱え続け
リーガンの中にいる悪魔を苦しめるも
↓↓↓
途中
メリン神父は持病の発作を起こして急死
一人残されたカラス神父は
↓↓↓
己と向き合いながら
苦闘の末
悪魔を自分の身体に乗り移らせて
窓から飛び降り
自らの命と引き換えに
悪魔をリーガンから引き離すことに成功します
総じて悪魔とは
己の内なる敵に対するメタファーで
カラス神父の内面の葛藤
…不安や苦悩が
悪魔を祓い除ける上での
大きなポイントとなっています
う〜ん
まさにこうした点においてこそ
本作が
単なるホラーにとどまらない
深い人間ドラマと言われる所以でしょう
↓↓↓
しっかし
『オーメン』もそうですが
カトリックの負の側面に底流する
不吉で陰湿なムードが
全編に蔓延していて
特に本作では
得体の知れない蛮行の数々を見せつけられて
やはり今観ても
少なからず恐怖を覚えますね
というわけで
フリードキンの才気溢れる演出が光る
『エクソシスト』
いやあ
言わずと知れた傑作です
ところで
この『エクソシスト』
ただいま続編となる
新たな3部作が製作中で
第1弾が今年
2023年10月に公開予定なんだそうです
う〜ん
それは楽しみではありますが
あまり期待しないでおきたいと思います
この記事へのコメントはありません。