映画『バーフライ』

1987のアメリカ映画

『バーフライ』

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監督は

イラン出身でフランスやアメリカで活動する名匠

バーベット・シュローダー(1941-)

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そして本作の原作者で

自ら脚本を手がけるのが

酔いどれ詩人で知られた

アメリカ純文学の作家

チャールズ・ブコウスキー(1920-1994)

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本作は

彼の自伝的要素の濃い作品で

劇中、カメオ出演も果たしています

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LAのダウンタウンを舞台に

酒と喧嘩に明け暮れながら

無為に生きる男と女

下町のバーで

酒を飲んでは

バーテンダーと喧嘩をし

自堕落な日々を過ごす

売れない作家のヘンリー

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彼は気が向いた時だけ

アパートの自室で

おもむろにペンを走らせる

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それ以外は世捨て人のごとく

昼夜を問わず酒をあおり

気ままに暮らす毎日

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そんなある日、バーで

やはりヘンリーと同じように

人生や社会に背を向け

酒が手放せない女性ワンダと出会い

2人はたちまち意気投合し

一緒に暮らすようになるが

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主演は

80年代当時

絶大な人気を誇っていた

ミッキー・ロークと

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自ら汚れ役に挑んだ大女優

フェイ・ダナウェイ

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よくよく

本作には

ドラッグやセックスが出てこない

また酒場での喧嘩はともかく

バイオレンスも本質的には出てこない

ストーリーも何もない

ここに描かれるのは

ブコウスキーの若き頃を体現するヘンリーによる

バーと部屋を行き来する毎日

ただもう

ひたすらに

酔い痴れる日々を

描いただけのもの

どこまでも

パーソナルで

ミニマルが故の

この目を見張る純度の高さです

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刹那に生きる男と女

ある種

倒錯的なまでの

至福の日々

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そして

つくづく

破滅型のどん底生活の中から

豊かな文学が生まれる

酩酊した頭

酒浸りの肉体から

自ずと溢れ出る言葉たち

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いやあ

しっかし

80年代の頃の

ミッキー・ロークは

よかったですね

特には

もう圧倒的に

ピュアなんですよね

目が澄んで穏やかで…

さらには

汚れるほどに輝きを増して

ちょっと独特のムードを

醸し出していましたね

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というわけで

『バーフライ』

佳作ながら

味のある映画です

夜、一人でまったりと観たい一本ですね

おまけ

ブコウスキー本人と主演2人とのショット

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