『サピエンス全史』

ふぅ
ようやく読みました
イスラエルの歴史学者
ユヴァル・ノア・ハラリ(1976-)の大著
『サピエンス全史』
↓↓↓
いやあ
なんて面白い本でしょうか
途中
読んでて止まらなくなりました
久々ですね
こんなに夢中になったのは…
以下、本書の要約です
◎全体像
本書は、人類(ホモ・サピエンス)がいかにして地球を支配する存在になったのかを、生物学・歴史・哲学を横断して描いた壮大な人類史です。
鍵となるのは「虚構(フィクション)を信じる力」です。
① 認知革命(約7万年前)
サピエンスが他の人類種や動物と決定的に違ったのは、存在しないもの(神・国家・法律・お金・物語)を共有して信じられる能力でした。
・大人数で柔軟に協力できる
・集団をまとめる「神話」や「物語」を作れる
→ これが急激な繁栄をもたらした
② 農業革命(約1万年前)
農業は「進歩」ではなく、人類史最大の罠だったとハラリは指摘します。
・食料は増えたが、労働は過酷に
・栄養・健康・自由はむしろ悪化
・人間が小麦を栽培したのではなく、「小麦が人間を飼いならした」
→ 個人の幸福と文明の発展は一致しない
③ 人類の統一
巨大社会を成り立たせたのが以下の「共通の虚構」
・貨幣:最も普遍的な信仰システム
・帝国:文化と言語を拡張
・宗教:普遍的な道徳秩序を提供
これらは客観的事実ではなく、皆が信じるから成立する仕組みです。
④ 科学革命(約500年前〜)
人類は「自分たちは無知である」と認め、科学と資本主義を結びつけました。
・探検・植民・研究が加速
・成長と進歩が「善」とされる世界観
・だがその代償として、環境破壊や格差も拡大
⑤ 幸福と未来への問い
ハラリは根源的な疑問を投げかけます。
・人類は本当に「幸福」になったのか?
・技術の進歩は善なのか?
・生命工学やAIによって、サピエンスは自らを超える存在を生み出すのではないか
→ 歴史は「必然」ではなく、「選択の連続」である
◎まとめ
人類は「虚構を信じる力」によって世界を支配したが、その進歩が幸福をもたらしたかは別問題である。
…となっています
いやあ
この要約文だけでは
ちょっと何を言っているのか
わからないかと思いますが
ひとことで言うと
きわめて特異な視点から
歴史が語られることによって
世界を見るパラダイムが一変する凄さ(!)
う〜ん
本書を手にとると
このことを如実に体感することができます
とにかく
視点の面白さ
これに尽きますね
そして様々な示唆に富んだ論が
縦横無尽に展開されるのですが
これが読んでいて楽しい
西洋における科学技術の発展を
物心両面で支えた資本家の功績
科学と軍事との密接な結びつき
近世における時間概念の変容
などなど
なるほどと
新たな気づきを得られること必至です
と
本書の中で
著書のハラリ氏は
畜産に対して
とても批判的な態度を示しています
彼は本書の執筆過程で
ヴィーガンになったそうで
いわく
家畜の飼育を始めたことが
人類の最悪の罪だ、と
公言しています
本書によれば
家畜の動物たちにも
痛みや恐怖や孤独などの感情があって
身体的精神的苦痛の存在を認めているとのことで
まこと目を見開かされる記述です
とまあ
そんなこんな
人類の歴史
世界の構造
これからの未来のあり方について
思いを巡らす
格好の題材、ヒントを
本書を通して
何らか得られればいいですね
というわけで
『サピエンス全史』
これはオススメ
是非さっそく
次作『ホモ・デウス 』を読みたい思います










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