『マティスとルオー展』
先日行ってきました
パナソニックの汐留ミュージアムにて
先週まで開催の
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『マティスとルオー展』です
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フォーヴィスムの巨匠にして
“色彩の魔術師”と称された
アンリ・マティス(1869-1954)=左と
独自の作風から
“20世紀最大の宗教画家”とうたわれた
ジョルジュ・ルオー(1871-1958)=右
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言わずと知れた
フランス近代絵画の代表的画家の二人ですが
本展の副題に
“ー手紙が明かす二人の秘密ー”
と題されているように
マティスが亡くなるまでの
実に47年もの間
二人が友情で結ばれた関係にあったことが
発見された書簡などから
近年明らかになりました
マティスからルオーへの手紙
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ルオーからマティスへのハガキ
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本展ではそんな巨匠二人の作品と
その折々で交わされた書簡や資料
およそ140点を
二度の世界大戦など
激動の時代背景の中で順を追ってご紹介
つくづくマティスとルオーは
その正反対とも言える作風にもかかわらず
…というか
それゆえに
互いの芸術をリスペクトし
物心両面で支え合う間柄だったんですね
いやあ
興味深いです
ということで
年代順にそれぞれの作品をご紹介
◎ルオー《ブルターニュの風景》(1915)
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深みのある青い海がひときわ印象的です
◎マティス《肘掛椅子の裸婦》(1920)
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柄に柄を合わせる過剰なまでの装飾主義
◎マティス《室内:二人の音楽家》(1923)
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上記に加えて
奥行きを排した平坦な画面構成が特徴的です
◎ルオー《女曲馬師(人形の家)》(1925)
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しばらく身動きできなかったですね
絵を前にして
吸い寄せられるような
強力な磁力を感じました
◎マティス《鏡の前の青いドレス》(1937)
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原色を多用した色彩感覚がマティスの真骨頂
◎マティス《ラ・フランス》(1939)
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1939年第二次世界大戦勃発後の作品で
フランス国旗の色
“自由・平等・博愛”を
示す彩色による衣装の女性像を通した
これはまこと祖国への危機意識の
マティスなりの表明ですね
◎ルオー《聖顔》(1939)
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同じ時期の作品で
マティスと対照的ですが
キリストを描いたルオーならではの
まさに芸術家としての矜持の表れでしょうか
あらためて
ルオーの慈悲深い信仰心を
自ずと実感でき
絵を観ていると
自然と祈りたい気持ちになります
本当に素晴らしい作品です
◎ルオー《赤と金色の小性》(1943)
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第二次世界大戦中のパリ陥落時
ルオーが連作を出していた頃の代表作の一つ
と
こちらはマティスによる
1947年刊行の挿絵本『ジャズ』から
切り絵を原画とした20点もの挿絵の数々
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基本テーマは“サーカスと劇場”
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自由奔放で
マティス本人が楽しんで創作していた様子が
見てとれますね
◎ルオー《聖ジャンヌ・ダルク》(1951)
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まさに自由なフランスを象徴
さらには
己の信仰心が試されているかのような
この厚塗りの
黒く太い線
たぶんに宗教的です
つくづく揺るぎないですね
◎ルオー《秋の夜景》(1952)
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キリストを描いた
重厚で色彩豊かな油彩画です
というわけで
稀代の画家二人
マティスとルオーの相乗効果が生んだ
とても濃密な展示会となった次第です
おまけ
本展の出口にて
マティスの写真入り撮影スポットあり
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