偏愛的な嗜好

つくづく

芸術

もとより表現するということは

作り手自身の

バックボーンや知識、体験などによって

自ずと形成される

いわば思想が

作品に

これ如実に反映されるもの

ですが

中でも

特にその人を表す

最も本質的な部分は

何だろうかと考えてみますに

よくよく

それは

う〜ん

個人的な趣味嗜好

早い話が

好き嫌い

ではないかと思います

つまりは

プライベートでパーソナルな領域の中にこそ

その人の本質が宿っていて

そうした面が

最もストレートに作品に表れるのかな

とまあ

あらためて

そうした作り手個人の

いわば

偏愛的なまでの嗜好に根ざして

生み出された作品の

なんとまあ

純度の高さでしょうか

そして

作品が個人的であればあるほど

なるほど

それは計り知れない強度を有します

ということで

今回は

フェティシズム爆発の芸術作品を

以下に列挙

こちらニューヨークの

メトロポリタン美術館に行った際に

度々鑑賞しました

フランスの画家、彫刻家

エドガー・ドガ(1834-1917)

14歳の小さな踊り子》(1879-1881)

↓↓↓

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そのリアルな佇まいが

ひときわ目を引く

少女のブロンズ彫刻です

ドガといえば

何しろ

バレリーナを題材とした作品が多いですよね

《バーで練習する踊り子》(1877)

↓↓↓

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ドガがバレリーナに対して

フェチな面を持っていたかどうかは

実際わかりませんが

その魅惑の作品群を観る限りにおいては

いやあ

こりゃ間違いなさそうですね

《舞台上のバレエのリハーサル》(1874)

↓↓↓

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次に

フランスの画家

バルテュス(1908-2001)

《夢見るテレーズ》(1938)

↓↓↓

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生涯にわたり

少女をモチーフにした

独自の具象絵画を構築

ピカソをして

“20世紀最後の巨匠

と言わしめたバルテュスにとって

少女は

完璧な美の象徴であり

完璧な美”とは

出来上がった状態ではなく

移行している状態のことを指す、と

まさに少女は

バルテュスにとって

インスピレーションの源でした

他にもテレーズを主題にした作品

《ベンチシートの上のテレーズ》(1939)

↓↓↓

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ハハハ

どんだけ〜

ふと

バレリーナ少女

といえば

自ずと想起されますね

ノーベル文学賞を受賞した文豪

川端康成(1899‐1972)の代表作

『伊豆の踊子』(1926)

↓↓↓

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孤独や憂鬱から逃れるために

旅に出た青年が

旅先で踊子の少女に抱く淡い恋心

本作のモデルになった女性

伊藤初代は川端の初恋の人で

彼が19歳の時の体験が

本作のもとになっていると言われています

以降、少女は

やはり川端にとっての

創作の源泉となりました

こちらは

何度も映画化されている

『伊豆の踊子』のうちの一本で

ヒロインを演じた吉永小百合と川端のショット

↓↓↓

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さらにさらに

映画の世界においても

個人的な趣味爆発が散見されます

かのイタリアの巨匠

ルキノ・ヴィスコンティ(1906-1976)

の代表作

『ベニスに死す』(1971)

↓↓↓

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同性愛者で知られたヴィスコンティは

アラン・ドロンやヘルムート・バーガーなど

美青年を自作で好んで起用しましたが

その嗜好は

本作で極まったと言えましょう

世紀の美少年とうたわれた

タジオ役のビョルン・アンドレセン

まさに美の化身です

↓↓↓

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彼を見つけたヴィスコンティの喜びぶりが

如実に窺えますね

↓↓↓

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お次は

サスペンスの神様

アルフレッド・ヒッチコック(1899-1980)

の傑作

『めまい』(1958)

↓↓↓

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ヒッチコックの金髪好きは

とかく有名で

映画に出てくるヒロインは

とにかく皆

美しいブロンドの髪をしています

中でも『めまい』は

ヒッチの金髪愛が炸裂した一本

ヒロインは

ミステリアスな魅力を発散させる

かのキム・ノヴァク

↓↓↓

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演出風景です

↓↓↓

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さあ

そして最後は

フランスの名匠

フランソワ・トリュフォー(1932-1984)

の佳作

『恋愛日記』(1977)

↓↓↓

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本作はズバリ

脚フェチが主人公の映画です

↓↓↓

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いやあ

トリュフォー正直だなぁ

この潔さ

あっぱれです

というわけで

まさに

芸術の本質は

個人のマニアックな趣味嗜好にあり

ですね

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