映画『デ ジャ ヴュ』
ふと
前に
どこかで
一度
同じ情景を
見たような気がする
…
1987年製作のスイス映画
『デ ジャ ヴュ』
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監督・脚本は
スイスが生んだ異才
ダニエル・シュミット(1941-2006)
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いやあ
シュミットといえば
80年代に日本で
ミニシアターブームを
牽引したことで知られる
知る人ぞ知る耽美派で
日本の文化にも造詣が深く
実際、シュミットは
歌舞伎役者、坂東玉三郎を追った『書かれた顔』(1995)や
舞踏家、大野一雄のドキュメンタリー(1995)
など
優れた作品を残しています
ということで
本作『デ ジャ ヴュ』は
17世紀スイスに実在した
英雄イェナチュの謎をモチーフに
17世紀と現代という
ふたつの現実が奇妙に交錯する模様を
美しい映像美で描いた
魅惑の幻想譚です
↓↓↓
…
17世紀のスイスにて
革命家イェナチュは
宿敵ポンペウスを殺して権力を手にしたが
数年後に何者かによって殺害されたと
史実で伝えられている
ジャーナリストのクリストファーは
このイェナチュの謎の死について
調査を進めるうちに
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いつしか時空を超えて
実際にイェナチュを目撃し
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さらには
イェナチュがポンペウスを殺害した現場に
直接、居合わせてしまう…
そんな不思議な既視(=デジャヴュ)体験をして
精神的に混乱するクリストファーだが
やがて
17世紀のスイスの雑踏をさ迷い
仮面をつけたカーニバルの中で
殺されたポンペウスの美しい娘
ルクレツィアと目が合い
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そして
思わぬ出来事に見舞われる
…
う〜ん
さながらブリューゲルの絵画のような
中世ヨーロッパの雑然が
そのまま現代に
唐突に顕現
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そのあまりのさりげなさに
シュミット演出の粋を見ます
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映画は
いわくつきの鈴の音
失われし古(いにしえ)の旅へと誘われる列車
スイスの山岳地域に屹立する古城など
ロマン溢れるアイテムを
シンボリックに散りばめながら
ふたつの現実
ふたつの時間を
幻想的に映し出します
↓↓↓
ふと
キャロル・ブーケが
スポット的な出番ながら
ミステリアスな美しさで
幻影に生きる女を
印象的に演じています
↓↓↓
いやあ
本作で再現される
中世ヨーロッパの
宗教的なムード
たぶんに
優雅で文化的な息遣いが漏れ伝わり
シュミットの
たしかな美的センスを
まこと映像の端々に
見てとることができましょうか
というわけで
『デ ジャ ヴュ』
シュミット魔術の醍醐味を堪能できる佳作
是非ともオススメです
↓↓↓
と
シュミットは
ここ最近の僕のお気に入りでして
本ブログにも
シュミットの作品について
度々書いています
おまけで転載
↓↓↓
◎『今宵かぎりは…』→こちら
◎『ヘカテ』→こちら
◎『天使の影』→こちら
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