『ゴヤ~光と影』展
先日
かみさんと二人で
上野の国立西洋美術館へ行ってきました
観てきたのは
プラド美術館所蔵の
『ゴヤ~光と影』展
↓↓↓
近代絵画の先駆者とも呼ばれる
スペインを代表する巨匠
フランシスコ・デ・ゴヤ(1746-1828)
《自画像》(1815)です
なんとなく画家としての自信やプライド
それにシニカルさが加わった表情ですね
↓↓↓
ゴヤといえば《巨人》など
ファンタジーな世界を描く画家
というイメージがありますが
それよりまずなんてったって
2点の“マハ”が有名ですね
《裸のマハ》と
それと今回展示されました
本展のメインである
《着衣のマハ》(1800-1805)です
↓↓↓
マハとは
マドリードの下町などにいる
小粋な女といった意味だそうで
衣装の繊細さといい
ひときわ目を奪われますね
僕も今回知ったのですが
ゴヤは宮廷画家として
時の権力者に寵愛され
貴族たちの肖像画などを数多く描くかたわら
生活に根ざした庶民たちも多く描いたんですね
また時代はヨーロッパの絶対王制から
市民社会へと移行しつつある過渡期で
ナポレオンによる侵攻によって
戦争に巻き込まれ
それによる人々の悲惨な現実を
目の当たりにします
こうした激動の時代の中で
ゴヤは古典から近代絵画への
橋渡し的な存在として
振り幅の大きな世界観を
作品に投影していきます
貴族から庶民まで
いろいろな階層の人々を描き
また伝統的な宗教画を描く一方で
教会批判を表す風刺画を描いたり
戦争の悲惨さや人々の厳しい現実を
怪物や悪魔などの姿に変えて描いたり
さらに嵩じて
夢や幻想の世界などを
自由に展開したりしました
また今回
膨大な数の素描や版画も出展
↓↓↓
いやあ
この豊穣なる世界観
多岐にわたっていますね
ふと
現代に目を転じると
ただいまヨーロッパ経済の方は
スペインもそうですが
全土が火の車になりつつあります
う~ん
なんとも複雑な心境に駆られながらも
ヨーロッパ芸術の真髄に
酔いしれたひとときでした
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