道のりは遠く険し
先月
わが家に
下の子が生まれたばかりということもあって
上の子供たちの面倒を見る機会の多い
今日この頃の僕です
いやあ
日頃イクメンやってない分
たまに担うとなると
こりゃ大変ですね…
ハハハ
と
もっぱら
子供たちの遊び相手をしたり
お風呂に入れたり
寝かしつけたりと
やってるわけですが
う~ん
子供には子供の論理っていうものがあるんですかね
先日の夜
うちの娘を寝かしつけた際のこと
娘がどうしても
寝てくれません…
そわそわと動き出し
喋り出し
顔を見ると目がぱっちり開いてます
くぅ
頼むから
寝てくれ…
娘いわく
どうしても眠れないとのこと
僕はなかば強引に
いいか
寝るには
3つのことをやるんだよ
喋らない
動かない
目をつぶる
今からやるぞ
ずっと数えるからね
い~い
用意
パチン
い~ち
にぃ~
さ~ん…
…
僕は静かに数え始めました
娘は
僕が数えている間
じっと3つのことを守っていました
…
100
101
102
103…
おや
100を数えたあたりから
なんとなく
寝息のような声が聞こえてきました
おっ
しめしめ
もしや寝るかも
僕はかまわず数えていきました
…
200
201
202…
おお
もはや
安定した呼吸のリズムになってきているぞ
娘が
もうすでに寝てても
そのまま
300まで数えよう
僕は
ずっと数え続けました
…
250
251
252
…
まるで独り言のような状態が続きます
そうして
とうとう
…
298
299
300
…
ふぅ~
やり終えた感に包まれた僕は
子供たちが
すやすやと寝入る様子を
なかば慈愛に満ちた眼差しで
見つめつつ
しばしの感慨にふける…
いやはや
と
それから
3分くらい経ったでしょうか
唐突に
横から
娘が
「あのね…」
ギョッ
ええっ
「なんだ寝てなかったの」
「うん」
「どうして」
呆れた僕に
娘は言いました
「喋らないことはできるんだけど
動かないで
目をつぶることができない…
だって
楽しくないから…」
「な、なに
じゃ
ずっと数えてるの聞いてたの」
「そうだよ」
って
はぁ
う~む
まあ
子供には子供の理屈というものがあるにせよ
とはいえ
くぅ
万事休す
もはやここまで…
敗北感に打ちひしがれた僕は
やむなく
かみさんに懇願…
やはり
いざというとき
頼りになるのは母親なんだよな…
それからすぐに寝たようです…
う~ん
つくづく
まだまだ
イクメンへの道のりは
遠く険し
…ですね
おまけ
パウル・クレー作
『パルナッソス山へ』(1932年)
↓↓↓
この記事へのコメントはありません。