圧巻の70年代

前回に引き続き

70年代までの

ダスティン・ホフマンの出演作をご紹介

◎『レニー・ブルース』(1974)

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攻撃的なトークで人気のあった

実在のコメディアン

レニー・ブルースの生涯を

天才振付師として知られた

ボブ・フォッシーが

全編モノクロで映画化

ステージで差別用語や卑猥なネタを連発し

笑い飛ばすレニーだが

やがて公然猥褻罪で逮捕され

私生活も荒み

いつしか麻薬に溺れていく

ホフマンが諸刃の剣を体現する芸人の悲哀を

鬼気迫る怒涛のマシンガントークなどで熱演

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いやあ

個人的には本作が

ホフマンのキャリア最高の演技かなと思います

◎『大統領の陰謀』(1976)

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1972年のウォーターゲート事件の真相を追い

最終的にニクソン大統領を辞任に追い込んだ

二人の新聞記者の取材活動を

丹念に描いた実話の映画化

ロバート・レッドフォードとの共演が話題になりました

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淡々と地道な取材を通して

次第に明らかになる驚くべき真相

ホフマンは後に大統領辞任という大事態を起こす

無名の新聞記者の気概を巧みに表現

◎『マラソンマン』(1976)

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マラソンが趣味の大学院生が

ナチスの戦犯による

ダイヤ密輸事件に巻き込まれる様を描いた

サスペンス・スリラー

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ローレンス・オリビエ演じる

ナチス残党の歯科医が

ホフマンの歯をドリルで拷問するシーンが

なにせ痛々しい

◎『ストレート・タイム』(1978)

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エドワード・バンカーの犯罪小説を映画化

刑務所から仮出所した男が

更生しようとするも

結局、犯罪に手を染め

破滅への道を転げ落ちてゆく様を

ホフマンがハードに演じきります

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◎『クレイマー、クレイマー』(1979)

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自立を求め家を出る妻

取り残された夫と息子が送る生活模様と

直面する様々な問題

当時のアメリカ国内において

社会問題となっていた

離婚、親権を真正面から捉えた

言わずと知れた名作ですね

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70年代の終わり

本作のホフマンは

この年のアカデミー賞で

満を持して主演男優賞を受賞

名実ともにトップの座に君臨します

その後

1982年の『トッツィー』などを経て

1988年に『レインマン』で

二度目のアカデミー主演男優賞を受賞し

ホフマンは

長らく絶頂期を迎えるわけですが

まあ個人的には

1970年代までが神でしたね

こう

どんな映画の

どんな正反対の役を演じても

そこにいつも

等身大のリアルな人間が刻まれている

弱く狡猾で臆病で

しかし知性があって

そして確かな熱を持った豊かな人間味

人はその姿に自分を投影し共感したのです

ふと

80年代に入って

レーガンの政権に呼応するかのように

にわかにマッチョが台頭してきた時代背景の中にあっては

う〜ん

ホフマンの持ち味である

いわば無力のパワーは

どこか相対的に

小さくなってしまったように感じます

まあ時代性ってやつですね

というわけで

長々と続きましたが

個人的にダスティン・ホフマンが最も輝いていた

70年代までの作品のご紹介でした

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