映画『タレンタイム〜優しい歌』
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いまだかつて観たことのない
マレーシアの映画
う〜ん
なかなかどうして
観ていて
思わず涙がこぼれちゃいました
つくづく
なんて豊かな映画でしょうか
2009年製作の
『タレンタイム〜優しい歌』
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監督・脚本は51歳の若さで亡くなった
マレーシアのヤスミン・アフマド(1958-2009)
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本作は彼女の遺作にして
最高傑作とうたわれています
とある高校で催される
音楽コンクール“タレンタイム”
そこでファイナリストになった学生たち
映画は
生徒たちそれぞれが抱える悩みや嫉妬、恋愛模様などを通して
多民族国家、マレーシアの今を映し出します
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マレー系のイスラム教徒で、ピアノの上手な女子学生のムルーと
インド系のヒンドゥー教徒で、耳の不自由なマヘシュ
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2人が恋に落ちる過程で起きる
民族や宗教の厚き壁
また
二胡を演奏する中国系のカーホウと
歌とギターが上手な転校生でマレー系のハフィズとの
成績を巡るわだかまり
しかしハフィズには余命いくばくもない母親がいた
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いろんな言語が飛び交い
それぞれの文化、価値観が複雑に絡み合うマレーシア
生活の中に深く根づく信仰心
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しかし宗教の違いが
時にあらぬ不協和を生みます
そんな中で
タレンタイムへの挑戦という共通の目的に挑む生徒たち
ふと
ヤスミン監督は
音楽の力で人々を結びつけようとしているようです
本作では
淡々と穏やかなドビュッシーの『月の光』が
効果的に引用され
また生徒たちがコンクールで歌うマレーシアの曲も
どれも素晴らしく
全編を彩ります
う〜ん
耳にスーッと入り込んでくるんですよね
ムルーの優しい歌声
ギターの演奏とそれに合わせた二胡の繊細な音色
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全編で描かれる
登場人物たちの苦悩の様や
けなげな姿と相まって
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観ていて
次第に
感情が昂るのを覚えます
いやあ
なんという抒情性
素朴な味わい
そしてつくづく
ヤスミン監督の
登場人物たちに注がれる
深い慈愛の念を
画面の端々に感じとることができます
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というわけで
『タレンタイム』
マレーシアという異国の
多様で豊穣な様を垣間見ることができる
まこと
優しい空気に満ち溢れた傑作
是非ともおすすめです
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