映画『終身犯』

1962年製作のアメリカ映画

『終身犯』

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監督は

硬派なドラマ作りに冴えを見せる

ジョン・フランケンハイマー(1930-2002)

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終身刑を宣告された囚人でありながら

獄中で鳥の研究を続け

やがて鳥類学の世界的権威となる

実在の人物

ロバート・ストラウドの半生を

バート・ランカスター主演で映画化

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殺人の罪で

独房生活を余儀なくされていたストラウドは

ある日

一羽のヒナを見つけ

ふと

何気なく餌付けをしていくうちに

次第に鳥への興味が湧いていき

これをきっかけに

刑務所内で

独学で鳥の研究と飼育を重ね

やがて鳥類学の権威として

世間の注目を浴びるようになる…

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映画は

刑務所という限定された空間を主な舞台に

終身刑を言い渡され

人生に絶望していたひとりの囚人が

一羽のヒナと出会うことで

やがてそこに

生きる希望を見出し

人生を肯定的に捉えていく様を

終始

淡々としたテンポながら

その実

力強くスリリングに描いていきます

ここらへんは

どこか

『ショーシャンクの空に』を彷彿させますね

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つくづく

終身犯が

長い年月の間

鳥と真摯に向き合い

鳥の研究にひたすら没頭する姿に迫った

このミニマムな演出が

う〜ん

自ずと観る者に

静かな感動をもたらします

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映画は

ストラウドの姿を

じっくりと腰を据えて映し出すと同時に

宿敵の刑務所長との長年にわたる確執や

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母親や獄中結婚する妻ほか

彼を取り巻く人物たちとの関係も

丁寧に描いています

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とまあ

つくづく本作は

優れた脚本もさることながら

やはり

フランケンハイマー監督の

実直な演出の賜物ですね

それと

主演のバート・ランカスターが

手堅い演技を披露してくれて

派手な見せ場はなくても

観る者をグイグイと惹きつけて離さない

本作は

そんな不思議な磁力を秘めています

というわけで

『終身犯』

いやあ

まさに生きる意味を問う

人間ドラマの力作です

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