愛に生きた女優
ただいま
渋谷のBunkamura ル・シネマにて上映中です
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ハリウッド黄金期の大女優
イングリッド・バーグマン(1915-1982)
のドキュメンタリーです
本作は
2015年のバーグマン生誕100周年を記念し
子供たちが保有する
プライベートフィルムや日記、手紙、新たな取材などを含めて完成
銀幕での
その知性と美貌に満ちたバーグマンだけでない
貴重なプライベートの素顔が垣間見れるということで
話題の作品です
と
バーグマンといえば
1940年代ハリウッドにおいて
まさにトップの座に君臨していた最中に
イタリアのロベルト・ロッセリーニ監督の作品に感銘を受け
彼に作品への賛辞を込めた手紙を送ったことから
ロッセリーニの作品に出演
やがて不倫関係となり
そうして夫と幼い子供がいる身でありながら
ロッセリーニの子を身ごもるに至ります
これが1950年代当時
一大スキャンダルとなり
バーグマンは世間の非難を浴び
それから数年間アメリカへ戻れなくなってしまいます
1950年前後といえば
アメリカ全土においてマッカーシズムによる赤狩りが吹き荒れた
とても保守的な時代
う〜ん
当時の時代背景を考えれば
これは相当ショッキングな出来事だったんでしょうね
ここからバーグマンといえば
“愛に生きる女優”
といったイメージが形成されていきます
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と
あらためて
イタリアン・ネオリアリズムの先駆者
ロベルト・ロッセリーニが
第二次大戦後に立て続けに放った作品群
『無防備都市』(1945)
『戦火のかなた』(1946)
『ドイツ零年』(1948)
…などは
まさに映画の概念を変えてしまうほどの衝撃を
世界中にもたらしたわけですが
そんなこんなで
既婚者だった2人はお互い離婚して後に結婚
3人の子供ができますが
結局、長続きはせずやがて離婚
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そしてバーグマンは
数年間のブランクを経て
ハリウッドへの復帰を果たします
ふぅ
慌ただしかったですね
と
それはそうと
このロッセリーニとバーグマンの間にできた子供の1人が
女優のイザベラ・ロッセリーニ(1952–)です
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現在、すでに還暦を過ぎて最近は
もっぱら動物の生殖行為を表現した
独自の活動に勤しんだりしていますが
若い頃は
これまたお母さんに負けず劣らずの美貌を誇っていました
こちらがお母さんのイングリッドですから
やはり似ていますね
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と
この娘のイザベラ
母から容貌だけでなく
同じく“愛に生きる女優”としての気質も受け継いだようで
恋も奔放
しかし相手は
いずれもかなりの個性派揃い
映画監督マーティン・スコセッシと結婚、離婚の後に
かの鬼才デヴィッド・リンチと恋人関係に…
そうしてモデルの傍らリンチの作品に出演し
女優として開花していきます
しっかし何せリンチですからね
出演した作品が
これがまたトンデモ映画でして
リンチワールド炸裂の問題作
『ブルーベルベット』(1986)
ヌードも辞さない
まさに汚れ役
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う〜ん
あのバーグマンの娘が…ですよ
さらにこれまたリンチの怪作
『ワイルド・アット・ハート』(1990)
ヤバいムード満点の悪女役
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でもつくづくイザベラは
選んだ男が正解でしたね
知性派、正統派という既定路線で進んでいたら
まずもって
母の二番煎じと言われ続けたでしょうからね
あえて
母にできなかった個性派の道を歩んだことで
偉大な親の呪縛を
自ら解いてみせたのです
おっと
すっかり話があちこちへ飛びましたが
イングリッド・バーグマンは
その後も再婚、離婚を繰り返すも
最期まで演技への情熱を失うことなく
生涯現役を貫くのです
というわけで
つくづく
稀有な大女優でしたね
このドキュメンタリーも是非観たいですが
今はちょっと時間がないかな…
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