映画『ボーンズ アンド オール』

2022年製作のアメリカ映画

『ボーンズ アンド オール』

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監督は

特異な美意識に貫かれた

官能的な作風で知られる

イタリアの俊英

ルカ・グァダニーノ(1971-)

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本作は

人を食べてしまう衝動(=カニバリズム)

を持つ少女の恋と葛藤を描いた物語で

ホラー要素を持ったラブストーリーにして

自己探究を辿るロードムービーという

複合的なジャンルを内包した異色のドラマです

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1980年代のアメリカ

生まれつき人肉を食べてしまう衝動を持つマレンは

父親と逃亡生活を続けていたが

18歳を機に父と離れ離れになり

自身に宿る血の出自を辿って

ひとり旅に出る

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そんなある日

同じように”食べる衝動”を抱える青年リーと出会い

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2人は惹かれ合う

そうして自分たちの居場所と存在理由を求めて

共に旅をするが…

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う〜ん

人を喰らうことを宿命づけられた

おぞましい性

“いけないことをしている”という

自覚を持つも

己の中に息づく

隠しようもない欲望と

道徳との間の

血生臭い葛藤

いわば

理性と獣性の

激しくも哀しいせめぎ合いが

絶えず2人を苦しめます

って

劇中

人を食べる場面が

度々さりげなく映るのですが

なんともグロテスクで残酷ですね

でもどこか

物悲しさが漂います

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マレンたちは旅の途中

同じ習性を持つ者たちと度々遭遇します

“人喰い”たちは遠くにいても

匂いで互いを見つけ合うことができます

しかし同族とはいえ

マレンは彼らに対し

言いようもない違和感と忌避感を覚えます

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この他の同族たちが

なんとも異様な雰囲気を醸し出していて

不気味で怖いです…

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カニバリズムを題材とした

過激な設定の中に宿る

たしかなリアリティ

漂う詩情

苦悩する少女の

悲痛な心の叫びが

そこかしこに聞こえてくるようです

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本作における

“人喰い”というキャラ設定

いわばアウトサイダー的な

疎外された立ち位置は

どこか

同性愛と重ね合わせて見ることができ

全編において

共にゲイとしての孤独感を知る

監督のグァダニーノ

脚本のカイガニックの

心情が投影されていると言えましょうか

主演の若い2人

テイラー・ラッセルとティモシー・シャラメが

好演していますね

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2人が

明日をも知れない

刹那的な生き様

若者の抱える悲哀を

等身大で体現する一方で

ふと

彼ら彼女らをじっと見ていると

時折

ホントに人の肉を喰らいそうな

獣性的な陰影をまとっていて

前述した他の出演者同様

底冷えする怖さを感じますね…

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ふぅ

つくづく

美しくも切ない映画です

というわけで

『ボーンズ アンド オール』

異才グァダニーノが放つ

衝撃の純愛ホラー

いやあ

これは見どころ満点

必見です

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