映画『カップルズ』

1996年の台湾映画
『カップルズ』
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監督はご存じ
僕のお気に入りです
台湾が生んだ早逝の巨匠
エドワード・ヤン(楊徳昌、1947-2007)
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本作は
1990年代の台北を舞台に
欲望と刹那を生きる若者たちの
悲劇と希望を
鮮烈に描いています
…
急激な経済成長を遂げ
多国籍な街となった台北
そこで共同生活を送る4人
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実業家の息子でリーダー格のレッドフィッシュ
プレイボーイのホンコン
ニセ占い師のトゥースペイスト
新入りのルンルン
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巧妙な手口で
金も女も
自由に手に入れようと
日々企んでいる彼らの前に
フランスからやって来た少女
マルトが現れたことにより
結束していた彼らの関係は
少しずつ変わりはじめる…
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街の雑踏
クラクションが鳴り響き
車やバイクがひしめき
人々の猥雑なエネルギーが充満し
街全体に蔓延している
ふぅ
前作『恋愛時代』(1994)が
台北を生きる富裕層の若者たちの
アイデンティティの喪失を描いたのに対し
本作は
ストリートを生きるアウトサイダーたちの
どこにも希望を見出せない様を描き出しています
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90年代に
香港などとともに
アジアの中では
先んじて経済発展を遂げた台北
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西洋文化が流入し
拝金主義と消費欲で沸騰する
資本主義社会の混沌としたあり様
とりわけ若者たちは
自分たちのやり方で
金儲けと快楽を追っていく
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そんな彼らの日常の中に
汚れのなく美しいフランスの少女マルトが
唐突に紛れ込んでいく
4人のうちのひとり、ルンルンは
マルトのピュアな面に触れ
密かに心惹かれ
彼女を守ろうとひとり画策する…
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と
ルンルンは自分の実家に
マルトをかくまうのですが
ここはアメリカ人向けのシェアハウスで
部屋の中にはアメリカの国旗や
ジェームズ・ディーンの写真などが
所狭しと飾られていて
そこでルンルンの親父やアメリカ人たちは
麻雀に興じています
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(ちなみに本作の原題は『麻雀』)
東西がごった煮になった
現代の台北に見る
生活の断片
う〜ん
独特のムードを宿していて
面白いですね
と
物語の進行につれ
青年たちの
感情がにわかに変容し
自分を見失っていき
やがて暴発していく様は
ヤン得意の展開で
ふぅ
観ていて
凄まじい緊張感と
ヒリヒリと底冷えする狂気
えも言われぬ虚無感を覚えるのですが
しかし映画は
猥雑な社会の渦の只中で
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最後に
一縷の希望を残してくれます
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よくよく
現代の台北に宿る
表層的で空虚なムード
浮かび上がる孤独感を
ひっくり返す
象徴的なラストですね
とまあ
本作は
1960年代初頭の台北を描いた
『牯嶺街少年殺人事件』(1991)の
現代版のような様相を帯びていまして
『牯嶺街…』の少年たちが青年となって
本作にも主要キャストとして数名が出演
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そこにフランスの女優
ヴィルジニー・ルドワイヤンが加わって
絶妙なコンビネーションを見せています
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というわけで
『カップルズ』
ヤンの時代の空気を切り取る視点
シンボリックな構図
卓越した演出
…が随所に光る一作
雑多な都市、台北に見る
90年代のリアル
そこに生きる若者たちの
光と影…
いやあ
あらためて
これは傑作
是非とも必見です
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おまけ
ヤンの作品について
以前書いた記事です
◎『恐怖分子』→こちら
◎『牯嶺街少年殺人事件』→こちら
◎『恋愛時代』→こちら










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