映画『アンチクライスト』
映画評です
『アンチクライスト』
↓↓↓
う〜ん
この映画は
正直
ちょっとおススメできませんね…
かなりヤバいです
と言いつつご紹介
監督はデンマークの鬼才
ラース・フォン・トリアー(1956-)
↓↓↓
この監督は
自分の中のネガティブな部分を
創作のエネルギーにしている向きがあります
こういう陰にこもる人ほど
すごい映画を創るんですよね
この映画
タイトルもすごいですが
内容はもっとすごいです
“夫婦の営み”に熱中するあまり
子供を事故死させてしまったことから
自責の念にかられ精神を病んでいく妻と
セラピストの夫
↓↓↓
そして妻のトラウマを克服する過程で
事態は悪化の一途を辿り
夫婦の間に
やがて決定的な亀裂が生じ
凄惨な諍いの末
破滅へと至る…
とまあ
大まかにはそんなストーリーです
…が
いやあ
久々に絶句しましたね…
この映画は
中世の魔女狩りがモチーフとなっています
精神を病む妻の中に眠っていた獣性が
療養先の大自然の中で目覚め爆発します
↓↓↓
女性の
剥き出しの生
その
どこまでも本質的な姿は
世の慣習や体裁、論理に生きる男たちと
西洋文明社会に対する
アンチテーゼ(=アンチクライスト)として
観る者に強烈な毒を突きつけます
う~ん
こう書くともっともらしいですが
根っこはかなり
ぶっ飛んでいますね…
それにしても
痛そう…
(映画の中のことですが…)
つくづく
現代の役者は
ここまでやらなくてはならないのでしょうか
役者は演技をすることによって
精神的肉体的代償を払うもの
しかしそれによって
表現の新たな地平を切り開くという
代えがたい財産を得るわけですが
なかなかどうして
たやすいものではないようですね…
この映画
上述のようなもっともな解釈よりも
むしろどちらかといえば
監督の私的な動機
コンプレックスか何かの発露のようであったり
監督自身の夢やイメージを
無理やり西洋史やキリスト教の負の文脈に
当てはめているだけのような気がしないでもない
そう考えると
この映画はただ単に
監督の欲求のはけ口の産物なだけなのかもしれません
でもまあ
それでいいんでしょうがね
まさにその正直さ
どこまでも私的であろうとする潔さ
やけのやんぱちさ…
こそが表現というものなのです
キッパリ
僕はこういう映画が大好きなのです
でも
だからこそ
この映画
やっぱオススメできませんね…
予告編を観ましたが、、、
ダンサー・イン・ザ・ダークの監督さんですよね。
あの映画も良かったのですが、見終わった後に重苦しい気持ちになった事を覚えています。
題名には惹かれるのですが、劇場では観られないかな~と思います…。
>サービス業の売上UPします!阿部恵美さん
コメントありがとうございます(^ ^)。
『ダンサー』も暗かったですけど、今回は病んでますね…(; ̄O ̄)。
でも見応えはありましたよ~