私立探偵もの
先日
映画『チャイナタウン』について書きましたが
文章を考えている間
他の探偵ものの映画が
絶えず脳裏をチラついていまして
まあ
そんなわけでして
今回は映画史に残る
秀逸な私立探偵ものの映画を
ツラツラとご紹介したいと思います
まずはなんてったって
これ
『チャイナタウン』と並ぶ
僕の大のお気に入りです
◎『ロング・グッドバイ』(1973)
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このジャンルは
多分に小説と不可分の関係にあり
アメリカのハードボイルド小説の二大巨頭の一人
レイモンド・チャンドラー(1888-1959)によって生み出された
私立探偵フィリップ・マーロウを主人公とする
長編シリーズの第6作目『大いなる眠り』を
ロバート・アルトマン監督が映画化
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滲む生活感
ストーリーそのものより
状況描写とキャラクター造形に比重を置いた
特異な演出
主人公マーロウの
人生の機微に触れる味わい深いムードが
探偵稼業のハードボイルドな風情を醸成
演じるエリオット・グールドが最高です
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とにかく片時も離さず
終始タバコをくわえていて
これがまた、いい
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さらにこちらはご存じ
日本が誇る伝説のTVドラマ
◎『探偵物語』(1979~1980)
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と
『ロング・グッドバイ』のグールドが
主人公の私立探偵
工藤ちゃんの元ネタだという話は
あまりにも有名です
松田優作による飄々としたキャラが
とにかく魅力的
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お次は
1940年に刊行されたチャンドラーの
フィリップ・マーロウ・シリーズの
第2作目となる同名小説を
ディック・リチャーズ監督が映画化した
◎『さらば愛しき女よ』(1976)
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40年代ロスのムード満点
“スリーピング・アイズ”こと
ロバート・ミッチャムの渋い魅力が光ります
そして
チャンドラーも影響を受けた大家
ハードボイルド小説の元祖と仰がれる
ダシール・ハメットの同名の探偵小説を
ジョン・ヒューストン監督が映画化した
『マルタの鷹』(1941)
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ニヒルで切れ味鋭い
探偵サム・スペードを演じたボギーが
とにかくハマっています
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さらにこちらも傑作
二人の後継者と目されたミステリー作家
ロス・マクドナルドが
1949年に刊行した小説を
ジャック・スマイト監督によって
映画化された
『動く標的』(1966)
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私立探偵ルー・ハーパーを演じるのは
かのポール・ニューマン
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細身のダークスーツに
ナロータイという
60年代の定番スタイル
知性とユーモア
人間味に溢れ
それでいてアクティブな探偵像は
もう僕にとっての理想像ですね
映画も小気味良いテンポと
意表を突いたストーリー展開で
観る者をグイグイと引っ張ります
そして最後
極めつけはこれ
アラン・パーカー監督の
『エンゼル・ハート』(1987)
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私立探偵ハリー・エンゼルが辿る
喪失したアイデンティティを取り戻すための
悪夢の行程
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50年代アメリカ南部の
陰湿で不穏なムードに覆われた
オカルト・サスペンスの傑作です
なんといっても
ミッキー・ロークにこれ尽きますね
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というわけで
いやあ
あらためて
私立探偵って
やっぱりカッコイイ
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