井戸を掘る

日頃から懇意にさせていただいている

コーチングのY先生から先日聞いた話です

Y先生の所属しているコーチングの会で

かの白洲次郎、正子夫妻の

婿養子にあたる

牧山圭男氏を招いて

話を聞く機会があったそうです

白洲次郎、正子夫妻です

↓↓↓

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白洲次郎は

戦後、吉田茂首相の側近として

GHQと渡り合った経歴を持つ実業家として

またイギリス仕込みのジェントルマンとして

その生き方やライフスタイルが共感を呼び

様々な本やドラマなどもある人物です

かたや

白洲正子は

随筆家、骨董品の収集家であり

独特の美意識の持ち主として知られ

自立した女性の生き方を体現する見本として

やはりいまだ多くの支持共感を得ている人物

いやあ

僕も何冊か二人に関する本を読みましたが

ホント理想的な夫婦像ですね

それぞれが自分の世界を持っていて

それをお互いが尊重し合い

いい意味で

持ちつ持たれつの関係をキープする

夫婦のあり方として

また生き方として憧れますね

さて

話を元に戻しますが

白洲夫妻の娘婿の牧山氏は

どういう人かといいますと

ヤナセや西武百貨店(LOFT」立ち上げ)など

ビジネスの最前線にいた後

現在は白洲夫妻の終の棲家である

町田の「武相荘 」(記念館として一般公開)

の館長を務めながら

陶芸家として活躍されている人物です

白洲氏の影響を受けただけあって

とってもダンディーな方です

牧山圭男氏のインタビュー記事はこちら

ちなみに町田の「武相荘」

僕も行ったことがあるのですが

風情のある緑豊かなところで

白洲夫妻のライフスタイルや美意識の一端を

垣間見ることができるとても貴重な場所で

是非おススメです

おっと

脱線しまくりですね

さて

ホントに本題

冒頭のY先生たちの会に招かれた牧山氏は

その時に

生前の白洲次郎氏の言葉を

聞かせてくれたそうです

いわく

「人生をよく生きるには原則(=プリンシプル)に沿って生きなさい」

「元気になるには旅をしなさい」

そして

「人生を楽しむには井戸を掘りなさい」

上の二つはわかったけど

は・て・な…?

戸惑う牧山さんに

次郎さんが言ったそうです

「井戸をどこまでも深く深く掘り続けなさい

そうするとある時、突然、その井戸を掘った先で地下水にいき当たるのだ

その地下水は、今度は横にどこまでも拡がっていて、まこと豊かな鉱脈資源の宝庫である

なので地下水に行き当たるまで、ひたすら井戸を掘り続けなさい

と言われたそうです

牧山さん26歳の時のことだそうです

そのときは漠然と聞いていたそうですが

次郎さんに言われた言葉は

いつも脳裏にあって

やがて牧山さんは仕事のかたわら

陶芸に傾倒するようになったそうです

そんなある日

仕事で大事な商談があったときに

商談相手の方が

大変な陶器好きであることがわかり

たちまち意気投合

その場で契約に至ったそうです

また何百度という高温で陶器を焼くことを

日頃からやっていた経験が

仕事上で思わぬ役に立ったりしたそうです

そうしたいわば

陶芸という井戸を掘り続けた結果

それにまつわる縁や恩恵に

思わぬかたちで預かる機会を

多く得たなと実感したとき

ふと

そうか

次郎さんの言っていた

井戸を掘り続けた先の

横にどこまでも拡がる地下水とは

こういうことなのか

ピンときたそうです

なるほど

一つのことを徹底的に追求して

極めるということの大切さ

そしてそれが人生を楽しくするんだ

ということを教えてくれる

とってもいい話でした

というような話を

Y先生から

先日、聞かされました

Y先生

その後すかさず

僕にコーチング的に質問

「ということで社長

あなたの井戸は何ですか?」

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