プリミティヴィズム
昨年、今年と
ニューヨークを旅行した際に行ってきた
メトロポリタン美術館
ここに所蔵されている膨大な作品群の中で
僕がひときわ度肝を抜かれたフロアが
アフリカ、オセアニア、南北アメリカなどの
原始美術の展示フロアです
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う〜ん
とにかく異様な迫力と
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神々しいまでの神秘性
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何より素朴で
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逞しい原初の生命力に満ち溢れています
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いやあ
興奮が蘇ります
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と
このアフリカやオセアニアなどの原始美術は
かつて
「プリミティヴィズム」という
西洋美術の一潮流とし
世の芸術家たちの
少なからぬインスピレーションの源泉
となってきた経緯がありまして
まあ
有名どころの芸術家が
こぞって影響を受けてきたんですね
プリミティヴとは
「原始的、野生的、未発達」
といった意味で
主には西洋における
非西洋文明や先史時代の
文化を取り入れる思想や態度を指しています
ということで
今回は
プリミティヴィズムに傾倒した芸術家を
以下に
ザザッとご紹介
◎アルベルト・ジャコメッティ(1901-1966)
先日も長々と書きましたが
ジャコメッティは
初期のまんま
プリミティヴな作品群から始まり
…先日行きましたMoMAこと
ニューヨーク近代美術館所蔵の
《カップル》(1926-27)
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やがて確立された
細長く伸ばされた立像や胸像などの
独自のスタイルにおいても
原始美術の影響が顕著です
《大きな像(女:レオーニ)》(1947)
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《ディエゴの胸像》(1954)
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細長いビジュアルが
上記のメトロポリタン美術館の原始美術群と
どこか重なりますね
◎アメデオ・モディリアーニ(1884-1920)
細長い人物像といえば
何と言っても有名なのが
モディリアーニの絵画ですね
《座るジャンヌ・エビュテルヌの肖像》(1918)
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面長の顔とアーモンド形の瞳による
独自の人物像は
アフリカ美術にインスパイアされたもの
と言われています
こちらはさらにデフォルメされた女性像
《大きな赤い胸像》(1913)
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そして彫刻も細長〜いです
《女性の頭像》(1912)
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◎パブロ・ピカソ(1881-1973)
あまりにも有名な
MoMAの至宝
《アヴィニョンの娘たち》(1907)
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イベリア彫刻、アフリカ彫刻やマスクなど
プリミティヴィズムの素養が結実して誕生した
キュビスムの記念碑的な作品です
ピカソのアフリカ美術への傾倒は著しく
この頃はこうした作品を量産
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◎コンスタンティン・ブランクーシ(1876-1957)
ルーマニアが世界に誇る彫刻家です
これまたMoMAで観れます
《ポガニー嬢》(1913)
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アフリカ美術の影響が濃厚な
単純化を極めたフォルム
こちらは代表作の
《接吻》(1907-8)
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可愛いですね
◎ポール・ゴーギャン(1848-1903)
プリミティヴィズムという潮流は
ゴーギャンが
多分にポリネシアのタヒチを
自身の創作のベース
モチーフに採り入れたことで
より普及したといえます
メトロポリタン美術館所蔵の作品
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ゴーギャンは
ここタヒチに
自身が追い求めたテーマである
神話的な象徴性と原初の生命力を見出します
《マリア礼賛》(1891)
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こちらはMoMA
《アレオイの種》(1892)
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◎アンリ・ルソー(1844-1910)
言わずと知れた素朴派の祖であり
プリミティヴ・アートの代表的な画家です
MoMA所蔵の
《ライオンの食事》(1907)
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いやあ
最高ですね
というわけで
ああ
またメトロポリタン美術館やMoMAに
行きた〜い
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