山崎豊子『沈まぬ太陽』

ハードカバー全5巻
ご存じ
山崎豊子のベストセラー小説です
↓↓↓
いやあ
久々の長編は読みごたえ満点でした
特にテーマがテーマだけに
ズシリと身にこたえました…
今から25年前
あの520名の犠牲者を出した
日航機墜落事故
その事故を起こすに至った
日本航空(…ほぼ名指し)と
それを取り巻く日本の政財界の内幕を暴き出した
山崎豊子渾身の力作です
この本は
まあ一言で言えば
権力に対する挑戦状ですね
実際の資料やドキュメント、インタビューを活用した上での
あくまで作者の創作という
かなり際どい手法ゆえ
賛否両論を巻き起こした本書は
ひとえに山崎豊子の
どこまでも前のめりな
真実に対する追求心
脈打つヒューマニズム
反権力の姿勢の
産物以外の何物でもないでしょう
しっかし
山崎豊子という人は
つくづく
気合い入っています
明らかに喧嘩を売っていますね…
事実の度合いや登場人物の偏った描かれ方の是非はともかく
これは戦後日本の政官財の実態の
ある克明な記録として
しっかりと押さえなければいけない問題だなと痛感しました
中でも
日航機墜落の経緯を綴った第3巻
『御巣鷹山篇』は
とにかく衝撃でした…
↓↓↓
聞き取りを元に
ドキュメントとして再現しているくだりもあり
読んでて思わず鳥肌が立ちましたね…
全5巻いずれもが
これでもかと言わんばかりの執拗さで
書き綴られています
作家の気迫に押されまいと
読む方も必死でした
おのずと自分の生き方を問われているようで
自問自答をしながら読み進めていった
そんな感じです
何はともあれ必読の書です
読むようにします!
読みたくなりました!