桜井陽司『素描の美』
先日
銀座に行った際に立ち寄りました
知人がいる画廊アート・ロベです
そこで桜井陽司という
画家の作品が展示されていました
『素描の美』と銘打った展示会でした
↓↓↓
う〜ん
軽いショックを覚えましたね
素描のみ数十点並んでいましたが
どれも力強い魂のような絵ばかりでした
この桜井陽司という知られざる画家とは
一体誰なのか?
略歴が掲載してあったサイトです→こちら
「桜井陽司」
1915年新潟県生まれのこの人は
戦争の混乱を経て
1955年に精神病と診断され
不当な治療を受けるなど
多くの苦難のさなかにも
終生、絵を描き続けた人ということですが
まあ
どれも普通の人の絵じゃない
という印象を持ちましたね
↓↓↓
頂いたハガキに書かれていた
桜井さんの日記の抜粋です
…
有ると思えば有り 無いと思えば無い線を
一生おいかけていなければならない
線 そのものが 情を持たなければ つまらない
僕は我がままを通そうと思う
下手糞でもいいから いい絵にしたい
上手になりたいとは思わない
芸術だの 画家だの まっぴらごめんだ
一人ぐらい僕のような絵をかく人間がいてもいいと思う
死ぬ時は90以上生きて 線一本引いて死のう
1972年1973年
桜井陽司 日記より
…
いやあ
まさにこの言葉のまんまです
そんな絵でした
戦後の街並みを描いたものや
風景、人物、建物
ポスターになっている煙突のある風景や赤レンガなどなど
一見無造作に見える
荒々しいタッチの中に
魂が宿っています
一本一本描く線に
己の生を刻みこんでいるようです
って
なんとも言葉で伝えるのが難しいのですが
とにかく素朴で無心で
絵に力があります
アートロベで思わず画集を頂いてしまいました
その画集には
油絵ばかり掲載されていましたが
ますます観てみたくなりましたね
強烈な色彩
躍動するような波打つ対象物
えぐるような感情が伝わってきて
なんだか僕が大好きな
リトアニア出身のパリの画家
スーティンの絵を彷彿とさせて
すっかりうれしくなっちゃいました
ぜひ次の機会に
また観たいですね
満たされたひとときでした
↓↓↓
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