元ネタ映画
2020年東京五輪公式エンブレムをデザインした
アートディレクター佐野研二郎氏の
盗作騒動が話題になっていますね
今回のエンブレムについて佐野氏は
「模倣は一切ないと断言していたことに変わりはない」
な~んて
うそぶいていますが
パクられたという当のベルギーのデザイナーは
法的処置に出るとの話で…
こうした盗作云々の話は
過去にも枚挙に暇がなく
まあよくある話ですよね…
影響を受ける
インパイアされる
なんてのは
創作活動においては
それこそ常ですからね
っていうか
むしろ今の時代
何の影響も受けてない
オリジナルなものって
果たして世にどれだけあるのでしょうか
探すのが大変なくらい
模倣、リメイク、パクリが
横行している昨今ではないでしょうか
…が
今回の件を見るかぎり
まんま過ぎて
なんともお粗末な印象は否めませんね…
まあそんなわけでして
ふと今回は
僕が思いつく映画と
その元ネタとなった映画を
きまぐれにご紹介したいと思います
まずはタランティーノのデビュー作
ご存じ
『レザボア・ドッグス』(1993)
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これはもう明らかに
タランティーノ自身も公言してはばからぬ
深作欣二の『仁義なき戦い』(1973)の
影響モロ
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さらに登場人物たちの黒づくめのスタイルは
これまたご存じ
『ブルース・ブラザース』(1980)で
間違いないでしょう
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さてお次は
北野武会心の一作
『キッズ・リターン』(1996)
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ボクサーとヤクザという二人の主人公を
交差させて描く物語の構成が
実はまんまこの映画のパクリ
われらがミッキー・ローク主演の
『ホームボーイ』(1988)
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さらに
お次は韓国映画
『誰にでも秘密がある』(2004)
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主人公の謎の男イ・ビョンホンが
すべての人物たちと関係を持つ
ミステリアスなストーリーながら
楽しいコメディです
…が
なんとこの映画
イタリアの鬼才パゾリーニの問題作
『テオレマ』(1968)の
パクリならぬ
完全なパロディーでは
あ~りませんか
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いやあ
初めて観た当時はホントびっくりしました
パゾリーニの映画を
あろうことか
エンターテインメントに転化せしめる
そのえげつなさ…
『テオレマ』で謎の来訪者(=神)を演じた
テレンス・スタンプの役を
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あのイ・ビョンホンが
プレイボーイチックに演じていて
思わず失笑した次第です
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ちなみに本作のラストで登場した
次女のチェ・ジウの恋人が
黒縁メガネをかけたインテリ男で
その風貌がどことなくパゾリーニ自身に似てる…
これはまぎれもない確信犯だと
そのとき実感しましたね
そしてさらに
韓国映画の
『トンマッコルへようこそ』(2005)
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1950年
朝鮮戦争が起きてることも知らずに
平穏に暮らす「トンマッコル」という小さな村に
予期せぬことから
敵対する兵士たちが居合わせ…
そうして繰り広げられるシュールな物語
これは一度観れば一目瞭然
フランスのフィリップ・ド・ブロカの名作
『まぼろしの市街戦』(1966)を
ストレートに想起させますね
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その他
もとより
『荒野の7人』(1960)は
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黒澤明の『七人の侍』(1954)の リメイク
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さらにご存じ
マカロニ・ウエスタンの傑作
『荒野の用心棒』(1964)
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…は言わずと知れた
黒澤の『用心棒』(1961)が元ネタですが
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なんと
本作は『用心棒』を
非公式にリメイクしたとして東宝に訴えられ
結果、敗訴しているんですね
いやはやなんとも…
訴えられちゃどうしようもないですが
でも世の常ですよね…
そうそう
映画じゃないですが
『北斗の拳』なんて
ビジュアルはもろ
ブルースリー+マッドマックス
…ですからね
とまあ
あからさまなパクリは
確かによくないですが
先人の影響を受けるのは自然なこと
それによる作品の価値云々とは別の話かなと
僕は思っています
でもねぇ…
今回の盗作疑惑の件は
う~ん
あまりにも節操がなかったかなぁ…
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