映画『フォロウィング』
1998年製作のイギリス映画
『フォロウィング』
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監督は
ただいま
世界の第一線をリードする鬼才
クリストファー・ノーラン(1970-)
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本作は
彼の記念すべき長編デビュー作で
当時、弱冠28歳のノーランが
監督・脚本・撮影・共同編集・共同製作と
一人5役をこなした
上映時間70分の佳作です
冒頭
手元のアップ
箱を開け
中のものを
ひとつひとつ確かめるような動作
ジャズのセッションのように
打ち鳴らされる打楽器の
軽快で規則正しいリズム
そこに唐突にかぶさる
不協和なノイズ
刻々と迫り来るタイトル文字
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箱を閉じると同時に
打楽器とノイズが止み
そして
物語が始まる…
う〜ん
このざわついたムード
モノクロの映像が醸す
陰湿でゾクゾクとした感覚
いやはや
たったこれだけですが
なんとまあ
かっこいいオープニングでしょうか
…
作家志望のビルは
創作のネタ探しのため
街で何気なしに目に止まった人を
尾行する行為を繰り返していた
そんなある日
ビルは尾行していた男に気づかれてしまう
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しかしその男コッブもまた
他人のアパートに不法侵入して
私生活を覗き見ることを
密かに愉しむ趣味の持ち主だった
ビルはコッブと行動を共にするうちに
次第に彼に感化されていく
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数日後
コッブとともにアパートに侵入したビルは
その部屋の主である女性の写真に惹かれ
今度はその女性の尾行を始めるが…
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後のノーラン作品に顕著な特徴の一つである
過去と現在がシャッフルされた
複雑な時間軸による構成は
デビュー作にしてすでに見られ
ビルが現在
いかにして
このような状況に至ったのかが
フラッシュバックされた過去の出来事を通して
登場人物の詳細とともに
徐々に明かされていきます
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そうして
事の真相が
その全貌が判明したとき
観る者は
主人公ビルと同じく
まるで煙に巻かれたような
奇妙な錯覚に陥るのです
ふと
コッブとは
一体誰だ?
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う〜ん
映画は
まるで目に見えない糸に
絡め取られるように
あれよあれよという間に
追い詰められていく主人公の焦燥感を
手持ちカメラを多用した
モノクロのザラついた映像で
鮮烈に映し出します
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ファムファタールな金髪の女に漂う
クラシカルなムード
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仕掛けられた罠
ミステリー仕立てのノワールな世界観
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自主製作のドキュメンタリーを観ているような
生々しい緊張感
不条理な悪夢のような現実
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いやあ
デビュー作にして
すでにこの完成度
若きノーランの
たしかな映像センス
秀逸なプロット
才気溢れる演出が光りますね
というわけで
『フォロウィング』
伝説の始まりを告げる
ノーランの野心作
これは必見です
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