映画『L.A.コンフィデンシャル』

1997年のアメリカ映画
『L.A.コンフィデンシャル』
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ジェームズ・エルロイのハードボイルド小説を
名匠カーティス・ハンソン(1945-2016)が映画化
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1950年代のロサンゼルス
マフィアの縄張り争いが激化する日常の最中
カフェで元刑事を含む6人が惨殺される
殺された刑事の相棒だったバド、新人のエド、ベテランのジャックが
それぞれ事件の捜査に当たる
捜査線上でバドは
ハリウッド女優似ばかりを集めた高級娼婦組織にいるリンに接近するも
美しくミステリアスな彼女に思わず心奪われ
程なくして2人は恋仲となる
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やがて犯人と見られる3人組は
エドに射殺され
事件は解決したかに思われた
が
この事件には
裏組織、タブロイド紙、ロス市警などが
複雑に絡み合い
深い闇が
ロスの街全体を覆っていた…
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次第に浮かび上がる真相
映画は
叩き上げで粗暴なバド
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野心家のエリート新人のエド
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駆け引きに長けた老獪なジャックの
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3人の警官たちが
互いに反発し合いながらも
警察内部に巣食う腐敗と対峙し
事件の解決に奔走する姿を
スリリングに描いていきます
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50年代のロス
ハリウッドを象徴とする
どこか作られた感の漂う街
夢と現実
虚と実が
ない混ぜになった
楽園的イメージ
そうした中で
虚構に身を委ねつつ
どこまでも現実を生きる警官たち
横行する汚職
しばしば駆使される政治力
ある種のわずわらしさを伴う人間関係
組織内における周到な立ち居振る舞い
つくづく
緻密な構成で組み上がったストーリーの
この小気味よい展開
複雑に入り乱れた人間模様
って
バド、エド、シドとか
名前が似通っていて
ややこしい…
と
そうした諸々のやりとり
積み重ねられたディテールが生む
リアル感
それは50年代ロスの
どこか人工的なテイストが
多分に含まれたリアル感といえましょうか
特筆すべきは
キム・ベイシンガー演じる高級娼婦リンで
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彼女の
およそ現実的でない
古風で超然とした美しさが
この時代の
華やかで不穏な空気感と
絶妙にマッチしています
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と
もとより
バド役のラッセル・クロウ
エド役のガイ・ピアース
ジャック役のケヴィン・スペイシーと
主要刑事3人をはじめ
役者たちが皆
地味で人間臭くていいんですよね
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リンを巡って
バドとエドが派手にやり合うシーンなんて
もう最高ですね
ラッセル・クロウとガイ・ピアースは
本作で一躍名が売れた感がありますね
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とまあ
そうして構築されたノワールな世界観の
なんとまあ
濃密で魅惑的なことでしょうか
いやあ
複雑多岐にわたるその物語世界に
つい引き込まれること必至です
というわけで
『L.A.コンフィデンシャル』
とにかく渋い映画
往年のハリウッド映画の持つ
クラシカルなムードを漂わせた
クライムサスペンスの傑作です
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