映画『明日、君がいない』
先日たまたまTVで放映していたのを
なんとなくタイトルが気になったので録画して
そうして期待せずに観ました
…が
いやあ
衝撃が走りましたね…
久々にキタ~ッ
って感じです
2006年オーストラリアの映画
『明日、君がいない』
↓↓↓
監督はムラーリ・K・タルリという人で
なんと
弱冠19歳で製作をスタートし
2年後に本作を完成
う~ん
才気ほとばしる
なんてもんじゃないです
こりゃおそらく本物ですね
20歳そこそこで
こんなすごい映画を撮ってしまうとは…
なんだかやるせない気持ちにさせられる自分がいますね
この映画は
監督自身の実体験がベースになっているらしく
この若き監督の思い入れの深さが
本作に特別な強度をもたらしているように思います
この映画は
ある高校で誰かが自殺を図るところから始まります
そして
自殺をした者は一体誰なのか⁈
なぜ自殺をするに至ったのか⁈
映画は
事件が起こる一日前までさかのぼり
主要な高校生6名の
心の内と行動を追っていきます
一見平穏な高校の日常の中で
この6名の登場人物たちのそれぞれの悩みが
徐々に明かされていきます
中には深刻な問題もあって
観ていて
自殺したのはこの子か⁈
と推測してみたり
まあでも
誰にでも当てはまりそうだなと
あれこれ想像を巡らせてみたりもします
…と
う~ん
ところが…
見事にやられましたね…
唐突に全貌が見えたとき
思わず
あ…
と声がもれてしまいましたね…
そして同時に
やりきれない思いや
虚しさに襲われましたね…
いやあ
あまりしゃべり過ぎると
ネタバレになってしまいますが…
(観たい方はここから先はカット)
この映画のテーマは
タイトルからニュアンスが伝わってくる通り
疎外感です
自分の存在が認知されていないことに対する
疎外感
空虚感
孤独感
そういえばいたな…
的な認知の残酷さ
そしてそれは
他者から認知されていないことによる
疎外感からやがて
自分自身に対するそれへと
発展していきます
一見何不自由ないように見える子の中に潜む闇
“なんら問題をかかえていない”
という問題
つまりそれは
生きているという実感の希薄さ
ひいては
自分自身に対する信頼の欠如につながってしまう
生の充実に対する欲求が過ぎることによる
ティーンエイジャー特有のもろさ、危うさ…
突発的な衝動に走る彼らの心の内を
監督は同世代ゆえになしえた同じ目線で
丹念に紡いでいきます
それにしましても
この若き監督のしたたかな演出には脱帽ですね…
縦横無尽なワンカットのカメラワーク
巧みに交差させた時間軸
登場人物それぞれの視点
それらを意図的に操作することによって
観ている側を完全に掌握…
う~ん
恐るべき手腕です
全編ゆったりとした時の流れに沿って
風に揺らめく木々と共に
淡々と進行していきながら
ティーンエイジャーの
一瞬のきらめき
そして
狂気を
鮮烈に描き切りましたね
ラストシーンの
悲劇と裏腹の
ある意味、完璧な美しさ…
おのずと僕自身
人との接し方を見つめ直す機会になりましたね
そうした
後悔やら苦い思い出やら
様々な去来する思いに駆られつつ
いつまでも深い余韻と共にいました…
傑作です
人財育成に役立ちそうですね。
あと、セラピーの方でも勉強になりそうなので、借りて見てみます。
新年早々、良い情報をありがとうございます。
<m(__)m>
兄貴がそこまで言うなら観ます!
>廣川 英昭さん
是非ですo(^▽^)o!!
>silverjokeさん
是非で~すヾ(@^(∞)^@)ノ!!