パチンコホールの社会性

僕は幼い時から

パチンコホールの上で生活してきました

軍艦マーチが子守唄で

夕食のときには

従業員のおじさんたちと

今でいうホールスタッフ

よく一緒に食べていました

まあ今思えば

ガラの悪いおじさんがいっぱいいましたね

でもみんなやさしくて

僕はおじさんたちによく可愛がられました

そんなパチンコ従業員のおじさんたちですが

よく人が入れ替わっていたのを覚えています

もちろん長くいる人もいましたが

まあ辞める人が多かったんでしょうね

次のおじさんはどういう人かな

子供だった僕は

よく好奇の目で

従業員のおじさんたちを見つめていたものです

パチンコの従業員は

ボストンバッグ一つで流れ歩いていて

ホールを転々としている人が多いと

後になってよく耳にしました

パチンコホールは

慢性的に

人不足が当たり前だったので

昔はある意味

どんな素性の人でも

履歴書なしで雇用していたようです

まあ日雇い労働的な感覚でしょうね~

ただホールの方も

辞められたらお店の運営上困るので

一般的にはホールの2階などに

社員寮をあてがい

食事もまかないさんによって支給し

給料の額もそこそこ良かったようです

そんな中よくあったのが

給料日の次の日に

テレビや布団など一切合財がなくなっていて

もぬけの殻状態になっていた

な~んて話です

まあ正直

パチンコホールに従事する人たちといえば

ある意味

社会的には認められていなかったのは

確かだと思います

しかしそんな現実を変えていこうという動きが

十数年くらい前から起き始めました

現在のホールのリーディングカンパニー

マルハンなどが

パチンコホールの仕事を

サービス業と明確に位置づけ

そこに従事する従業員をスタッフと呼び

来店されるお客様に対する

接客姿勢から始まって

どんどんパチンコホールのあり方を

変革していったのです

そうして長い歳月を経て

やがてホールの仕事に

スタッフが誇りを持てるようになっていったのです

パチンコホールには日々

多くの様々なタイプのお客様が来店します

ホールスタッフはそうしたお客様の応対をし

なおかつ中には

負けたお客様の感情的な高ぶりを

緩和する役割を担わないといけません

ホールスタッフはそうした様々な経験を通して

コミュニケーション能力やサービススキルを

日々磨いているのです

そういう意味で

ホール業務のレベルの高さが

近年注目されてきています

それと比例して

ホールスタッフの社会的な認知度も

着実に向上しつつあると言えます

さて

翻ってわが社はどうでしょうか

弊社も十年くらい前から

そうした意識の転換を自覚しはじめ

少しずつ

一歩一歩

社内整備と社員の意識改革を進めてきました

今現在はというと

まだまだでしょうが

少しは先を見据えたホール企業の姿を

追うことができているかな

という自負はあります

ただ

パチンコホールの仕事をずっと続けてきた人に

よくありがちな傾向は

まだまだ見えるかもしれません

それは何か?

誤解を恐れずに言わせてもらえれば

昔からホールに従事してきた者は

前述のように

辞めたり逃げ出さない限り

つまり真面目にコツコツと仕事する人ほど

まとまった休みをもらうことが

できないでいました

なぜなら会社の福利厚生が

行き届いていないため

1日の休みが当たり前で

有給休暇などはもってのほか

会社側もその分

給料に乗せているから

いいだろうといわんばかりに

そうした状況を黙認してきた経緯があります

つまり連休がないので

旅行などに行くことができないのです

ということは

例えば飛行機に乗ったことがない

というスタッフが

この業界は思いの他多かったのです

またホールに従事する人は

休みの日に

なぜかパチンコをする人が多いです

そして今いるホールを辞めたら

その後もまた

ホールに勤める人が多いのです

つまり

明けても暮れてもパチンコ漬け

パチンコ無間地獄(言い過ぎました

から脱することができないといいいますか

そうした状況に慣れてしまい

そこから外れることをようしなくなるのです

う~ん

僕は一概に

それが悪いことだとは思いません

本人が望むことだったりするので

人がとやかく言う筋合いのものではないのは

確かです

しかし

そうした状況を作り出してしまった遠因は

間違いなくホール側、会社側にあったことは

認めなければならないと思います

もちろん今は

弊社スタッフたちは

このような傾向は減りつつあるでしょう

僕がここで言いたいことは

パチンコホールに従事するスタッフたちは

パチンコホールが本来内在してしまっている

特殊性

ギャンブルという特性がゆえの

閉鎖性を

体現する存在であってはならない

ということです

これからのパチンコホールは

地域の中でより開かれた

パチンコをやらない人でも

気軽に足を踏み入れることができるような

オープンな存在

いわば社会性を獲得しなければならないのです

地域の人たちにとっての憩いの場

コミュニティースペースとしての役割を

明確に自覚し

責任を持って担わなければならないのです

とまあ

そういうことです

いやあ

すっかり長文になってしまいました

というわけで

樹々を眺めながら

日々とりとめもなく…

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