映画『ネオン・デーモン』

2016年公開

フランス・デンマーク・アメリカ合作の

『ネオン・デーモン』

↓↓↓

blog_import_64430e19b4c7c.jpg

監督はデンマーク出身の異才

ニコラス・ウィンディング・レフン(1970-)

↓↓↓

blog_import_64430e1b0afb3.jpg

異質な映像

明らかに普通と違う感性の持ち主ですね

本作は監督のイメージする

耽美なビジュアルセンスが爆発した

ダークなサスペンス・スリラーです

↓↓↓

blog_import_64430e1c4e4b2.jpg

トップモデルを夢見て

田舎からロサンゼルスに上京してきた16歳のジェシーは

その天性の魅力で

たちまち一流デザイナーや有名カメラマンの目に留まり

順調なキャリアを歩みはじめる

↓↓↓

blog_import_64430e1d9629d.jpg

そんな彼女に対し

モデルたちは激しいライバル心を燃やすが

ジェシーもまた次第に

自身の中に眠っていた欲望や野心に目覚めていく

↓↓↓

blog_import_64430e1ed8a2a.jpg

無表情の人物たち

終始ゆったりとしたテンポ

人工的なライティングによる

シャープでヴィヴィッドな映像

前衛的なカットや

シンメトリーを多用したある種の様式美

↓↓↓

blog_import_64430e2023bfd.jpg

煌びやかなファッション業界を舞台にした本作は

しかしその一方で

美に取り憑かれた女たちの

嫉妬と憎悪が渦巻く

底冷えするような闇の側面を

執拗に炙り出します

↓↓↓

blog_import_64430e217414c.jpg

主演のエル・ファニングは

確かにかわいいのですが

皆が羨む絶世の美女

といったタイプとはちょっと思えず

むしろ若いということが

本作のキーワードになっているのかもしれません

↓↓↓

blog_import_64430e22b6c6f.jpg

16歳のあどけない美しさのジェシーに対し

20歳を過ぎたモデルたちには

ナチュラルさがなく

全身整形しているモデルもいたりして

血が通っていないマネキン人形のような

いわば人工的な美しさです

そして

(ネタバレ御免)

ジェシーの持つ溢れんばかりの若さへの

狂おしいまでの思いが昂じて()

なんと

あろうことか

食べちゃう

という衝撃

ハハハ

びっくりしましたね

レフン監督の

何かトンデモ映像を見せてやろうという

したたかなまでの気概が垣間見れます

↓↓↓

blog_import_64430e245e003.jpg

しかし

本作最大の目玉()である

カニバリズム

あえて慎ましく

象徴主義的に撮ったはいいですが

描き方としては

どうにも思わせぶりで

手抜きというか

怠惰な印象を拭えず

せっかくミステリアスなムード

狂気をはらんだ不穏な世界観を

全編にわたって構築してきたのに

なんというか

ここはブレーキではなく

アクセルだろ

っていう演出上の判断ミスといいましょうか

不完全燃焼なモタついた感が

う〜ん

僕的には何とも惜しかった

美と醜の鮮烈なコントラスト

↓↓↓

blog_import_64430e25ab446.jpg

とはいえ

ジェシーの性的な動機や妄想の比喩表現

それらを視覚化した夢のシーンなど

本作はあっちこっち

気になるシーン満載で

それはそれで

こういう変わり種の映画は

僕はちょっと嫌いじゃないなぁ

↓↓↓

blog_import_64430e2714c4e.jpg

というわけで

作品の出来はともかく

レフンの確かな作家性

アブノーマルな美意識が

如実に表れた異色作です

って

でも

あまりオススメはできないかな

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。