リメイク傑作選②
前回に引き続き
僕の独断と偏見による
オススメのリメイク作品を
以下、一挙ご紹介〜
まずはこちら
さながらポップアートの趣き
ユニークな一作です
ご存じ
ヒッチコックの古典的名作
『サイコ』(1960)
をリメイクした
ガス・ヴァン・サント監督の
『サイコ』(1998)
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なんと
あろうことか
オリジナル版の『サイコ』と
全く同じ脚本を使用し
実際の演出もヒッチコックの技法をまんま採用
音楽も一緒
監督のカメオ出演も含めて
徹底的に模倣された異色作です
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違うのは
もちろん出演者と
それとオリジナルのモノクロに対して
鮮明なカラーであるという点
有名なシャワー室での殺人シーン
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カラーになって
色味がついたことによる異化作用
観ていてなんとも不思議な感覚を覚えます
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構図もそのまんまで
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どことなくポップでしかし不気味な印象…
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いやはや
何はともあれ
発想が面白いですね
と
こちらもユニーク
両作ともに同じ監督
オーストリアの鬼才、ミヒャエル・ハネケが
自作をセルフ・リメイク
『ファニーゲーム』(1997)
…に対して
『ファニーゲームU.S.A.』(2008)
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休日を過ごす裕福な一家を
突如襲った悪夢
押しかけた2人組の男たちが繰り広げる
不条理な暴力
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観る者を挑発する
悪意ある展開に
感情を掻きむしられ
無力感に苛まれること必至…
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オリジナルの舞台がヨーロッパで
リメイクの舞台がアメリカという
国土とそれによる雰囲気の違い
セリフがドイツ語に対して
英語であるという違い
役者がナオミ・ワッツやティム・ロスなど
有名どころに変わったという違い
それらを除けば
やはり上述の『サイコ』同様
観た感じはほぼオリジナルと一緒
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観ている側に向かって唐突に語りかけてきて
ドキッとさせられるシーン
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う〜ん
観る者の意表を突く衝撃の展開の連続に
ほとほと精神的に参ってくる本作ですが
個人的な感想としては
リメイク版の方が
年数が経った後に製作していることもあってか
より洗練されていて
それによって
感情逆撫で度合いが
増しているような気がしますね…
いずれにせよ
理不尽極まりない映画です
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さあ
そしていよいよ登場
アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督の
『恐怖の報酬』(1953)
…を
『エクソシスト』や『フレンチ・コネクション』の名匠
ウィリアム・フリードキンがリメイクした
『恐怖の報酬 オリジナル完全版』(1977)
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リメイクなのに
なぜオリジナル完全版なのかといいますと
本作は1977年当時
北米での興行的失敗が原因で
製作サイドが監督の意向を無視して
フィルムを大幅にカット
以後、短縮版のみが上映され
作品の正当な評価がなされないまま
お蔵入りとなってしまったからです
こうした結果に不満を抱いていたフリードキン監督は
自ら復元を試み
そうしておよそ40年の時を経て
オリジナル完全版として蘇ったのが
本作というわけです
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南米の村ポルヴェニール
それぞれの事情から
この最果ての地へと流れ着いた4人の男たち
明日への希望も何もない日々を過ごしていた彼らが
ある日
少しの衝撃でも大爆発を起こす
ニトログリセリンを
2台のトラックで輸送するという仕事を請け負い
そうして男たちは2人1組で危険な旅に出る
果たして
立ちはだかる数々の困難を前にして
彼らは無事
ニトロを送り届けることができるのか…
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つくづく
すごい映画
フリードキン渾身の一作です
クルーゾーのオリジナル版もいいですが
個人的にはこっちの方が断然好きですね
何か得体の知れない不気味な空気が
画面全体を覆っているような
異様な迫力に満ち溢れています
吊り橋を渡るシーンや爆破シーンなど
ドキュメンタリーを見ているような錯覚にとらわれます
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全編にわたってギラギラした男たちの狂気
その生々しいまでのリアル感が
フィルムに明確に刻印されていて
いやあ
これはまぎれもない傑作ですね
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というわけで
長々と書いてしまいましたが
オススメのリメイク版のご紹介でした
最後におまけ
デヴィッド・リンチの
『デューン/砂の惑星』(1984)
をリメイクした
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の最新作
『DUNE/デューン 砂の惑星』(2021)
が待望の公開
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ひたすら楽しみな今日この頃の
秋の夜長です
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