ベトナム戦争映画傑作選
ふと
つくづく
僕が高校生だった頃
1980年代後半のあたりは
ベトナム戦争の映画が
もう花盛りで
ちょっとしたブームでしたね
懐かしいなぁ
ということで
今回は
ベトナム戦争を題材にした映画を
思うままに
ピックアップしていきたいと思います
◎『プラトーン』(1986)
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以後、続々と生まれる
ベトナム戦争映画の火付け役になった
オリバー・ストーンの出世作です
主人公クリスのモノローグ
「…善悪のケジメもつかない
士気は低く
仲間割れしてる
両派の勢力は半々だ
疑惑と憎悪が渦巻き
誰と戦ってるのか分からない…」
仲間内である
エリアスとバーンズの確執
本質的で決定的な
二人の対立
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戦争の是非に揺れ続けた
アメリカの苦悩が
劇中のこの
互いに相容れぬ二人の価値観の衝突を通して
象徴的に映し出されます
自身、従軍経験があるストーン監督は
自軍の小隊(=プラトーン)の中に
ベトナム戦争の真実を
その先にある
アメリカの敗北を垣間見ます
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◎『7月4日に生まれて』(1989)
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『プラトーン』に続き
オリバー・ストーンがベトナム戦争を
真正面から描いた力作
半身不随となったベトナム帰還兵の青年ロンが
様々な苦悩と葛藤を経て
反戦運動に身を投じてゆく姿を描いた実話の映画化で
トム・クルーズの熱演が話題となりましたが
う〜ん
本作の印象としてはドラマ仕立てが過ぎて
話のポイントも
ちょっと散漫しているように思います
しかし特筆すべきは
帰還後、自堕落な生活を送るロンが気晴らしにメキシコへとわたり
同じ半身不随の帰還兵から厳しい言葉をかけられ
自分を取り戻すきっかけを得るシーンがあるのですが
演じるウィレム・デフォーの存在感と相まって
観る者に強烈なインパクトをもたらします
ここのパートをベトナム戦争の本質と定めて
もっと深掘りして描いていけば
よりフォーカスが絞られて
面白くなったのになぁ
なんて
つい思っちゃいました
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◎『ハンバーガー・ヒル』(1987)
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ジョン・アーヴィン監督
南ベトナムの丘“937高地”を巡る
米軍とベトナム軍との
凄惨を極めた攻防を描いた隠れた名作
出演者は皆、無名で
どこまでも
戦場に駆り出された若き兵士たちが辿る
無惨な現実をリアルに描ききることに
終始しています
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◎『フルメタル・ジャケット』(1987)
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巨匠スタンリー・キューブリックが
満を持して放った傑作
前半の
行き過ぎた訓練によってもたらされる
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一人の兵士の残酷な末路と
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後半の
苛烈な市街戦の異様
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キューブリックは
この前半後半の二つのパートを通して
底冷えする戦争の狂気を
余すことなく映し出します
とまあ
この『フルメタル…』が
ベトナム戦争映画の
決定版のような様相を帯びたわけですが
せっかくなので
70年代後半の3作品もご紹介
◎『ディア・ハンター』(1978)
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マイケル・チミノの問題作
ベトナム戦争で心身に深い傷を負った男たちの
苦悩と友情、そして戦争の狂気
本作はもう
世界中に物議を醸した
ロシアンルーレットの衝撃に
これ尽きますね…
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哀しくも無情な結末
ウォーケンの歪んだ顔
その後の冷徹な無表情が
いつまでも脳裏に焼きついて離れません…
◎『地獄の黙示録』(1979)
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フランシス・フォード・コッポラが
全精力を注ぎ込んで撮影に臨み
数々のトラブルに見舞われながらも
執念で完成させた壮大な戦争叙事詩
ジャングル奥地に失踪し
現地で王国を築いたと噂される
米軍兵士カーツ大佐の異様な存在感
本作で描かれる
まさに狂気の結晶です
圧巻のマーロン・ブランド
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◎『帰郷』(1978)
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ハル・アシュビー監督の知られざる傑作
夫を戦場へ送り、ボランティアをする女性が
学生時代の友人と出会う
しかし彼はベトナム戦争での負傷により
車椅子の生活を余儀なくされ
心身を喪失していた…
静かに、しかし力強く反戦をうたった
異色のラブストーリーです
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というわけで
以上
つらつらとご紹介でした
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