映画『ドラゴン・タトゥーの女』

今年も

残りあとわずかとなりましたが

今年は

あまり映画を観れませんでしたね

でも

そんな中で

ベスト1を挙げるとするなら

う~ん

アカデミー賞を獲った

『アーティスト』が有力だったんですが

結局

なんだかんだ言って

これに決まりかな

デビッド・フィンチャー監督の

『ドラゴン・タトゥーの女』

↓↓↓

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原作はスウェーデンのベストセラー小説

『ミレニアム』3部作で

すでにスウェーデンで映画化もされています

本作はそのハリウッド・リメイクで

1作目にあたります

なのでおそらく今後2作、3作と続くことになりますね

いやあ

僕にしては珍しい

これは純粋な娯楽作です

隠喩も深読みも今回はなし

しっかし面白かったですね

久々にフィンチャーが真骨頂を見せましたね

ストーリーはといいますと

舞台はスウェーデン

主人公のジャーナリストが

ある大財閥の会長から

40年前に失踪した孫娘の調査依頼を受ける

そして

ある天才ハッカーの少女の協力を得て

その調査を進めていくうちに

未解決のままだった

連続猟奇殺人事件との関連を見出し

そして事件は思わぬ展開へと

とまあ

こんな感じでして

寒々しい白夜のスウェーデンを舞台に

血に彩られた名門一族の闇が

次第に明らかになっていきます

主人公のジャーナリスト、ミカエルに

今をときめく007のダニエル・クレイグ

↓↓↓

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この人はいい俳優ですね

演技力もあって

身体もよくて

どこか知的なスティーブ・マックィーンって感じで

まさに男が惚れるいい男ですね

そして

天才ハッカー、リスベットを演じるのが

ルーニー・マーラ

↓↓↓

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もう

なんといいましても

この映画の面白さは

彼女に尽きますね

おそらく映画史に残るであろう

鮮烈な印象の演技を見せてくれます

なにせキャラが立っているんです

↓↓↓

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小柄で痩身

真っ青な顔色

顔に幾つものピアスを開け

パンクルックに身を固めた

この不気味で頑なな少女は

しかし天才的なハッカーとしての腕を見込まれ

やがてミカエルと共にこの難事件に挑むことになります

リスベットは暗い過去を背負っていて

映画の中でもそれにちなむ

とても酷いシーンが描かれます

しかしそんな仕打ちを逆手にとって

状況を有利に進める

リスベットの姿には

タイトルにもなっている

背中のドラゴンタトゥーも手伝って

凄みすら感じさせます

いやあ

それにしましても

ストーリーと登場人物それ自体が

なにしろ複雑怪奇で

大変な情報量

観ていてついていくのがやっと

しかし

なんですよ

この複雑極まりない入り組んだ謎が

どんどん解明されていく

プロセスそのものが

この映画の肝

主人公2人が

次第次第に

事件そのものに熱中し

どっぷりと浸かっていき

その解明に

ある種

とりつかれていくのです

う~ん

早いカット割りと膨大なセリフ

それらをどんどんとつないでいくアップテンポのリズムが

もう僕らも観ていて

知らず知らずのうちに

陶酔の境地へと誘われていきます

これはやはり過去のフィンチャー監督作で

隠れた傑作とも言われる

『ゾディアック』にも

相通じるテーマですが

『ゾディアック』は

いつまでも捕まえられない犯人探しに没頭する主人公の陶酔

パラドックスを描いた映画でしたが

対するこちらは

猛スピードで真相に迫っていくその疾走感が

ミカエルとリスベットという

奇妙なコンビによって

とてもユニークで血の通った風合いを帯び

そうして

やがて衝撃的な事件の解明へと結実していく

そのプロセスがとにかく面白い

もう観ていて唸りっぱなしでしたね

孫娘ハリエットはなぜ失踪したのか?

次第に浮かび上がる

名門一族の実態と

そこに交差する

連続猟奇殺人事件

物語の不穏さと相まって

天才ハッカー、リスベットの

龍のごとく

しなやかな身のこなしと

そのクールな佇まい

それでいて暗く激しい情念を秘めた

強い視線に

う~ん

クラクラっとやられちゃいましたね

↓↓↓

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いやあ

衝撃的なストーリー展開

強烈なビジュアル表現と

類稀なキャラクターの造形によって

織りなされる

緊迫と陶酔の3時間弱

あまりの面白さに

思わず時間が経つのを忘れちゃいました

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