映画『ゼロ・グラビティ』

ただいま上映中の映画です

アルフォンソ・キュアロン監督作

『ゼロ・グラビティ』

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シネコンのIMAXシアターで

3Dメガネをかけて観ました

いきなり

な、なんだ

これは

実際に宇宙で撮影したとしか思えない

そのあまりにリアルな映像

オープニングのウルトラ長回しから

もう

度肝抜かれました

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ゼロ・グラビティとは

無重力という意味

実は

原題は

グラビティ

つまり

重力

おっと真逆じゃないですか

まあゼロをつけた方が

タイトルとして収まりがよかったのでしょうかね

物語は

二人の宇宙飛行士が

シャトル船外活動中に

突発的な事故に見舞われ

乗っていたシャトルが

他の隊員もろとも壊滅し

NASAとの交信も途絶えた

そんな絶体絶命の状況下で

生き抜く姿を描いています

う~ん

何よりこの映画の潔さは

宇宙という無重力の空間を

観る者に体感させることに

どこまでも主眼を置いた

その極めてシンプルな演出にあります

舞台はほぼ宇宙空間と飛行船内のみで

登場人物は実質2人だけ

そして映画は

ひとり取り残され

ただひたすら

宇宙をさまよい続ける

女性飛行士の姿を追います

上映時間は

たったの1時間半

3Dによる

宇宙空間のその圧倒的な臨場感

天地左右も定かでない不安定感

主人公と一緒に

観る者も追体験させられる浮遊感

宇宙から見た

信じられないくらいリアルで

目を見張るほど美しい地球を横目に

う~ん

しかし

この息苦しさは

一体何でしょうか

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途中

酸素不足による主人公の

激しい息づかいもさることながら

今だかつて見たことのない

その恐ろしいほどに

どこまでも広がる漆黒の闇と

ある種

異様なまでの静けさ

にわかに

不安感が増幅されていきます

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でも一方で

そんなゾクゾクした怖さが

一瞬で

陶酔へと変わる気配も

同時に漂わせていて

う~ん

実際に宇宙を遊泳するって

こういう感覚なのかな~

まあそういうわけで

1時間半という長さはちょうどいい気がしましたね

そして

逆説的になりますが

何ものにも囚われない

無重力という空間がもたらす

この不自由さ

にわかに

この映画の主題が浮かび上がってきます

宇宙空間の中で

人間は

どこまでも無力な存在です

自分の思うままに動けません

そんな不自由な状況が

つらい過去を持ち

今だ克服できないでいる主人公の心情と

重なり合っている

つまり

宇宙空間そのものが

主人公の心象風景ともなっているのです

しかしやがて

彼女はこの絶望的な状況と向き合い

生き抜く決心をします

ほとんど独り舞台の

サンドラ・ブロックが

素晴らしい演技を見せてくれます

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恐怖に怯え

孤独と闘う中で

自分の人生をとり戻そうとする姿に

観る者は自然と自己投影してしまいます

また唯一の共演者

ジョージ・クルーニーも

監督のミニマムな演出を体現する絶妙な出番で

とてもいい

おっと

ちょっとしゃべり過ぎましたね

以下、遅まきながらネタバレ

ラスト

大地を踏みしめ

自分の人生を生きようと

力強く立ち上がり歩き出す主人公

と共に

観ている僕らも

無重力から解放され

得も言われぬ安堵感に包まれた次第です

ふぅ~

IMAXシアターの

圧倒的な映像と音による

まさに情報のジャック

いやはや

とにかく

久々に驚愕の映画体験でした

こういう映画は

何はさておいても

映画館で観ないと損をしますぞ

関連記事

  1. そういう映画だったんですか。
    去年の虎と漂流するライフ・オブ・パイも映像美の世界で話題になりました。
    遠くには、3D映像でアバターが話題になりましたが、そういう芸術フィルム性なんでしょうか。心理を映像化するのは監督の世界観によるところが大きい気がします。
    いつも思うんですが、この映画紹介記事は確実に素人の域を超えています。どうしてこんな記事が書けるのか、とても不思議ですが、今回も楽しく読めました、ありがとうございます。

  2. チョー!

    >(株)第二営業部 教授さん
    コメントありがとうございます❗️
    この映画は3Dの良さといいますか、必然性がはっきり見えた映画でしたね^ ^。