『新印象派-光と色のドラマ』展
ただいま
上野の東京都美術館にて開催中の
『新印象派-光と色のドラマ』展
↓↓↓
新印象派とは?
1880年代半ばから1900年代初めにかけて
ルノワールやモネら印象派の次代にあたる
スーラやシニャックらによって展開された
革新的な画法の様式群をさします
その新印象派の技法とは
色彩を小さな点に分割する点描技法です
◎ジョルジュ・スーラ
《ポール=アン=ベッサンの外港、満潮》(1888)
↓↓↓
パレット上で絵具を混ぜずに
細かい筆触による無数の純色を
規則的に配置
しかし観る人の目の中で
その色彩が不思議と溶け合い
そうして自然の輝きと光の移ろいを
表現しようとしたのです
わずか31歳で早逝した
点描技法の創始者
◎ジョルジュ・スーラ
《セーヌ川、クールブヴォワにて》(1885)
↓↓↓
いやあ
この点描技法による絵は
近くで見るとおびただしい無数の点が
遠くで見ると静かでやさしい色合いを帯び
自然光の息吹が生で伝わってくるようで
う~ん
不思議な味わいですね
と
それまでの印象派の作品はこんな感じ
言わずと知れた
◎クロード・モネ
《税関吏の小屋・荒れた海》(1882)
↓↓↓
ご覧の通り
趣き、タッチが全く異なりますね
本展は
印象派のモネから
スーラ、シニャックによる新印象派初期
その後のフランスやベルギーで
次々と生み出された多様な新印象派
さらにマティスらのフォーヴィスムへと至る
一連の作品
およそ100点を一挙ご紹介します
またとない機会ですね
さて
新印象派の大きな特徴の一つが
最新の光学や色彩理論を
絵画に取り入れ発展させた点にありまして
その大元の根拠となったのが色彩環です
色彩環とは?
18世紀にニュートンやゲーテによって考案され
後々発展した理論で
標準色相の種類を
黄→橙→赤→紫→青→緑→黄という順序で
環状に配置したもの
↓↓↓
例えば色彩環で
隣り合う色や近い位置にある色のことを
同系色といい
正反対(=真向かい)の位置にある色を
補色といいます
新印象派の画家たちは
この色彩環を絵画に積極的に取り入れました
短い点のような筆触で
同系色を並べることで
くすみのない落ち着いた色彩を作り出したり
あるいは正反対の補色を配置することで
強い印象を持たせるなど
色彩による効果を探求し
己の感覚によらない
科学的な根拠に基づいた絵画作りを
模索したのです
◎ヤン・トーロップ
《マロニエのある風景》(1889)
↓↓↓
と
1891年のスーラの早過ぎる死から
立ち直るべく
新印象派は以後
多様な様式を試み
さらなる発展を遂げていきます
スーラと並ぶ新印象派の代表格
◎ポール・シニャック
《髪を結う女、作品227》(1892)
↓↓↓
光による色彩の変化よりも
色彩そのものの強さを表現しようとした
◎アンリ=エドモン・クロス
《地中海のほとり》(1895)
↓↓↓
フランス北部やベルギーの工業地帯などを
好んで題材に取り上げた
◎マクシミリアン・リュス
《シャルルロワの高炉》(1896)
↓↓↓
そして絵画史的に名高い
マティスを中心とした
フォーヴィスム(野獣派)への進化です
◎アンドレ・ドラン
《コリウール港の小舟》(1905)
↓↓↓
などなど
いやあ
興味が尽きませんね
本展は3月29日(日)まで開催中です
さあ
豊穣なる“光と色のドラマ”を
是非ご堪能あれ~
おや
こちらも楽しみですね
↓↓↓
私もメイクアップに「色相環」の手法を取り入れています。
「肌を綺麗に見せよう」と思って、
ベージュ系のファンデーションを塗っても「厚塗り」になるだけですが、
グリーンの下地をお顔に塗ると、とっても透明感が出て美しく仕上がります。
絵画もメイクアップも「光と色のドラマ」だと感じます(^∇^)
>YUKIさん
コメントありがとうございます^ ^。
なるほどメイクでも応用されてるんですね~❗️