イタリアの美魔女
かねがね
映画好きを自認している僕ですが
1960~70年代ヨーロッパにおける
アート系と呼ばれる
映画作家たちによる作品群
とりわけ個人的には
イタリア映画の凄さたるや
もう驚嘆の一語かなと思うところです
この時期
多くの個性的な映画作家たちによって
大胆で革新的な映画が
次々と生み出されたわけですが
まあ僕も本ブログで
60~70年代のイタリア映画を
好きな監督を交えて
度々アップしてきましたので
今回はちょっと趣向を変えて
この時期に活躍した女優を紹介することで
イタリア映画の真髄を
お伝えできればと思います
そんなわけで
知る人ぞ知るイタリアの名女優
シルヴァーナ・マンガーノ(1930-1989)です
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この芸術的なまでの鼻筋
気品が漂っています
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マンガーノは元々
『にがい米』(1949)
というネオリアリズムの作品で
健康美を押し出したグラマー女優として
デビューしますが
この人の女優としての真価が発揮されるのは
後年の60〜70年代
彼女が中年期に差しかかったあたりで
この頃にイタリアの名監督たちに起用され
健康的でグラマーな路線から一転
妖艶で気高く
時に退廃的なまでの美貌を表現する
稀有な女優へと変貌を遂げるのです
ということで
マンガーノが出演した
すごいイタリア映画を以下にご紹介
まずはルキノ・ヴィスコンティ監督の
『ベニスに死す』(1971)
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療養先のベニスで見かけた
美少年タジオに魅せられ
失いかけた生への執着を見せるも
やがてこの地で果てていく老作曲家の姿を
耽美の極みで描ききった
ヴィスコンティの代表作です
マンガーノは美少年タジオの母親の貴婦人役
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まばゆいばかりの輝きを放つタジオの傍で
さりげなく華を添えるにしては
あまりにも高貴で
畏怖の念すら覚えるこのオーラ
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演出中のヴィスコンティとマンガーノ
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こちらも同監督作の
『家族の肖像』(1974)
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余生を一人静かに過ごしていた老教授と
彼の家に突如押し寄せて
奇妙な共同生活を営むことになった人たちの姿を通して
老いと孤独、家族のあり方を見つめた
ヴィスコンティ晩年の傑作です
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とマンガーノは今度は一転
若い青年を愛人にした中年女性役
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退廃ムード漂う強烈なまでの存在感です
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さてお次は
鬼才ピエル・パオロ・パゾリーニ監督の
『アポロンの地獄』(1967)
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“父を殺し母と交わる”
というアポロンの宣託を受けた
オイディプスの苦難を
独創的なビジュアルで描いた
パゾリーニの代表作です
マンガーノは実の息子と知らず
オイディプスと交わるという王妃役
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ここでも神々しいまでの存在感を放ってます
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さらに同監督の問題作
『テオレマ』(1968)
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謎の来訪者の出現によって
ブルジョワ一家が崩壊していく様を
淡々と見つめた衝撃的な寓話です
マンガーノは
教養に溢れた貞淑な母親役ながら
突如、欲望を抑えることができなくなり
若い男と関係を結び続け
やがて疲れ果て病んでいくという役どころ
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圧巻です
撮影時のパゾリーニとのショット
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というわけで
シルヴァーナ・マンガーノは
イタリアが世界に誇る名花
まさに美魔女ですね
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