映画『皆殺しの天使』

1962年製作のメキシコ映画
『皆殺しの天使』
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監督は
スペインが誇る世界的な巨匠
ルイス・ブニュエル(1900-1983)
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『アンダルシアの犬』(1928)
『黄金時代』(1930)という
映画史に刻まれる前衛映画から
キャリアをスタートさせたブニュエルが
メキシコ時代に撮った本作は
上記の系譜に連なる
まさに異色のシュルレアリスム映画です
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オペラ観劇後に
貴族の館で晩餐会が催され
ノビレ夫妻の邸宅に集まった
20人のブルジョワの名士たち
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と
晩餐を終えた彼らは
客間にすっかり腰を落ち着かせた後
どういうわけか
夜が明けて
朝になっても
誰も帰ろうとしない
次の夜が来ても
なぜか誰も帰らない
皆、帰り方を忘れてしまったかのように
誰もが
客間を出ることができなくなってしまう
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一体何のバイアスがかかっているのか?
繰り返される反復
このシュールで不条理な展開
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召使も去り
食料も水も底をつき
こうした状態が何日も続き
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挙げ句
命を落とす者まで出る始末
やがて
体裁も見栄もへったくれもなく
剥き出しの本能が露呈
醜い争いが起き
そうした追い詰められた状況の中で
人々の道徳や倫理が
あえなく崩壊していく…
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う〜ん
意味がわからない
でも面白いシチュエーション
ブニュエル独特の
ブラックジョークですね、これは…
決して笑えませんが
いやはや
痛烈なまでのブルジョワ批判です
というわけで
『皆殺しの天使』
観る者を戸惑わせる怪作にして
まぎれもない傑作
必見です
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