映画『ロード・トゥ・パーディション』

2002年のアメリカ映画
『ロード・トゥ・パーディション』
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監督はイギリスの名匠
サム・メンデス(1965-)
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1930年代のシカゴ
妻と2人の息子を持つマイケル・サリヴァンは
家庭を大事にする一方で
アイルランド系マフィアに属し
凄腕の殺し屋の一面を持っていた
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マフィアのボスであるジョン・ルーニーは
サリヴァンと彼の家族を
自分の家族のように可愛がっていた
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しかしその一方で
実の息子であるコナーに対しては
日頃から厳しくあたり
息子の失態を周囲の面前で度々叱責していた
やがてコナーは
自分以上に父に愛されているサリヴァンに対し
嫉妬と憎悪の念を抱くようになり
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ある日、サリヴァンの妻と次男を殺害
それを知ったサリヴァンは
生き残った長男と共にコナーへの復讐を決意
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実の息子とサリヴァン父子との間で
板挟みになったボスのジョンは
苦悩の末
実の息子を選び
サリヴァンへ殺し屋マグワイアを差し向ける
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マグワイアの襲撃から逃れながら
サリヴァンは
恩師でもあるボスのジョンと
息子のコナーを射殺
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そうしてサリヴァンは
息子と共に海辺の小さな家で休息をとるが
不意に背後から
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マグワイアに銃弾を撃ち込まれ
瀕死の状態の中で
マグワイアを射殺
サリヴァンは息子の腕の中で
静かに息を引き取る…
とまあ
映画は
大恐慌時代のシカゴを舞台に
不況による閉塞感
暗く陰鬱な空気感を
凝った撮影による
渋い色味が基調の映像でリアルに表現
しっかりした骨格のストーリー展開
終始ゆったりとしたテンポや
ノンモン(=無音)を取り入れた効果的な演出で
深遠なムードに覆われた
神話的な世界観を創出しています
特筆すべきは
雨の中での殺戮シーン
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サリヴァンが
闇の中で一人一人葬っていき
そして…
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諦念漂うジョンに
雨がしたたる…
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う〜ん
これほどまでに
雨そのものに艶を感じた映像は
なかなか思い当たりませんね
深い陰影
スローモーションによって際立つ
人物たちの存在感
何より本作は
その豪華なキャストに驚かされ
各々の意表をついた人物造形も面白いですね
主演のトム・ハンクスは
家庭を大事にする
寡黙で無骨な殺し屋という役どころ
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名優ポール・ニューマンは
裏表を巧みに使い分けながら
苦悩に苛まれるマフィアのボスを好演
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また後に007で一世を風靡する
かのダニエル・クレイグが
なんと
卑劣なバカ息子役(!)
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さらに不気味な殺し屋を演じた
ジュード・ロウが出色です
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自分が殺した対象の死に様を撮影して
コレクションにするという趣味を持つマグワイア
粉砕したガラスの破片が顔面に突き刺さり
異様な相貌でサリヴァンに迫ります
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いやあ
見どころ満載ですね
メンデスのスケールの大きな
堂々たる演出が光ります
というわけで
『ロード・トゥ・パーディション』
マフィアの掟と父子の絆を描いた
重厚な人間ドラマの力作
これは必見です
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