黒川紀章『共生の思想』

建築家として知られる

故・黒川紀章(1934-2007)の

ライフワークともいえる書

『共生の思想』

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『新・共生の思想』

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「共生」という言葉の由来からはじまって

世の中の様々な事象や表現の中から

「共生」的なあり方を見出し

とりわけ黒川氏の

建築家としての立ち位置を明確に示す

「共生」を表現した建築の提唱…

二項対立からのシフトチェンジをとなえ

きたるべき21世紀を

「共生」の時代と位置づけ

数十年間訴え続けてきた

その思想の全容が本書の2冊です

いやあ

この本は僕にとって

行き詰った時に立ち返る本です

弊社の企業理念である

『共生』

という言葉の意味を

自分なりに学び

理解を深めたいと思っていた矢先に

あるところで見つけました

黒川氏の造詣の深さには

今更ながら脱帽です

この人はある意味

奇人かもしれませんね…

まあ芸術家肌、天才肌ですね

時代をとらえる独特の嗅覚を持ち

それを自分の言葉で語ることができます

「共生」という言葉それ自体は

仏教や陰陽道などからの

大きな流れのなかから来ていますが

黒川氏は

それをいちはやく建築に取り入れ

またこれからの未来を

生き抜くあり方として提示していきます

“機械”の時代から“生命”の時代へ

黒川氏はあらゆる事例を持ち出して

「共生」の本質に迫っていきます

そして黒川氏は

「共生」を実現するための考え方として

「中間領域論」と「聖域論」

をあげます

これは対立する二項の間に

“グレーな中間領域”と

“お互いが侵してはいけない聖域”

を設定するというもの

これは自分たちだけの価値観が

すべて、絶対であるという

二元論的な思考からの脱却を意味し

ムダを奨励し

遊びを生む発想です

かくして「共生」は…

(以下引用…)

「お互いの持つ個性や聖域を尊重しつつ、お互いの共通項を拡げようとする関係である」

「与え・与えられる大きな生命系のなかに自らの存在を位置づけるものである」

などのようなあり方に至るのです

いやあ

すっかり小難しくなりました

でも本書はとってもわかりやすいです

僕はここに書かれていることを

本気で自分の会社で

実現したいと思っています

「共生」というあり方は

目指すべき道であり

未来を示す大きな道しるべなのです

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