『エゴン・シーレ展』

先日

合間を縫って行ってきました

ただいま

上野の東京都美術館にて開催中の

『レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才』

↓↓↓

blog_import_644324c9a7ebc.jpg

世紀末のオーストリアに生まれ

わずか28歳で夭折した天才画家

エゴン・シーレ(1890-1918)

↓↓↓

blog_import_644324c9e0982.jpg

本展は

ウィーンにおける芸術の爛熟期を

自身のアイデンティティを問う鮮烈な表現でもって

生き急ぐように駆け抜けた

この稀代の画家の全貌に迫る

またとない展覧会です

今回、メインとなる

ウィーンのレオポルド美術館の

所蔵作品を中心に

油彩画、ドローイングなど

シーレの作品50点が集結

短くも濃密な彼の生涯と創作の背景を

彼が残した言葉とともに振り返ります

またシーレのみなら

彼と同時代を生きた画家たち

クリムトやコロマン・モーザー、リヒャルト・ゲルストル、オスカー・ココシュカなど

の作品も併せて展示

いやあ

これは見逃せませんね

僕は今から約10数年前に

業界の関係で

ウィーンとブダペストへ

旅行に行ったことがありまして

ウィーンに行った時は

それはもう嬉しくて

美術館を何館もハシゴしたのを覚えています

しっかしウィーンというのは

街や建物のあちこちに

クリムトの作品などが点在したりしていて

つくづく美しい街で

クリムトの『接吻』も

直に観れて感激でしたね

そしてその際に

レオポルド美術館へも行きました

↓↓↓

blog_import_644324cb1f6d9.jpg

白い端正な作りの素敵な美術館で

相当な数のシーレの作品を

それこそ浴びるように鑑賞しました

なので今回の『シーレ展』は

僕はほとんど一度観ていまして

中には忘れているものもありますが

大体覚えていましたね

ということで

本展の主要な作品をご紹介

◎《ほおずきの実のある自画像》(1912)

↓↓↓

blog_import_644324cb59144.jpg

シーレの代表作ですね

繊細なタッチ

鮮やかな色彩

不安定なフォルム

シーレの画家としてのある種の矜持

う〜ん

小さな絵ですが

ほとばしる生がみなぎっています

◎《悲しみの女》(1912)

↓↓↓

blog_import_644324cb9dc00.jpg

独特の存在感があります

じっと見つめられているようで

つい引き込まれてしまいますね

◎《母と子》(1912)

↓↓↓

blog_import_644324cbe1117.jpg

これも不思議な絵

激しい筆致

悲劇的な背景を持つ物語性を感じさせます

◎《自分を見つめる人Ⅱ(死と男)》(1911)

↓↓↓

blog_import_644324cc71982.jpg

覆うペシミズム

死の予感にとらわれた

画家の心の叫びのようです

◎《装飾的な背景の前に置かれた様式化された花》(1908)

↓↓↓

blog_import_644324cdbb4a7.jpg

シーレには

正方形のカンヴァスや

背景に金銀を用いた作品が少なくないのですが

これは明らかにクリムトの影響が大で

装飾性、平面性を強調した

作風となっています

◎《菊》(1910)

↓↓↓

blog_import_644324cee825a.jpg

擬人化といいましょうか

悲しみをたたえたその風情に

思わず見入ってしまいます

◎《吹き荒れる風のなかの秋の木(冬の木)(1912)

↓↓↓

blog_import_644324d03175f.jpg

これも面白い

渋い色調

風に震え

寂しく孤独な風情をたたえた細い枝

特異な世界観を構築していますね

◎《モルダウ河畔のクルマウ(小さな街Ⅳ)》(1914)

↓↓↓

blog_import_644324d1aab61.jpg

平面的で味わい深い色合いがいいですね

◎《頭を下げてひざまずく女》(1915)

↓↓↓

blog_import_644324d204a2e.jpg

数多い女性像の中の一枚

エロティックで生々しい身体表現

刹那的なまでに悲壮感漂う筆致

◎《縞模様のドレスを着て座るエーディト・シーレ》(1915)

↓↓↓

blog_import_644324d33cd9e.jpg

斜め上からの構図を好んでいたシーレが

妻を描いた作品

上目遣いで不安気な表情ながら

穏やかな内面を感じさせます

さらに

他の画家の作品も充実

◎グスタフ・クリムト《シェーンブルン庭園風景》(1916)

↓↓↓

blog_import_644324d39f655.jpg

目を奪われるほどの美しさ

◎コロマン・モーザー《キンセンカ》(1909)

↓↓↓

blog_import_644324d45927d.jpg

彼は世紀末ウィーンを代表するデザイナーとして

名が知れていますね

◎リヒャルト・ゲルストル《半裸の自画像》(1902-04)

↓↓↓

blog_import_644324d4d070c.jpg

シーレと並ぶ夭折の画家として

今回、確かな存在感を放っていましたね

シーレ以前にいた表現主義の画家として

今後、要注目となる予感大ですね

こちらのコーナーだけは写真OKでした

↓↓↓

blog_import_644324dc5d246.jpg

blog_import_644324dd9d538.jpg

blog_import_644324ddce9c3.jpg

blog_import_644324d636d4c.jpg

豊かな線描

ドローイングの類稀な技術が際立ちます

↓↓↓

blog_import_644324d6d025d.jpg

blog_import_644324d81ad8c.jpg

この人はかなりのナルシストだったんでしょうね

↓↓↓

blog_import_644324d9866ae.jpg

多くの心に残る言葉を残しています

↓↓↓

blog_import_644324daf3271.jpg

いやあ

圧巻で

というわけで

生と死の狭間で

文字通り

己を刻み込んだエゴン・シーレの画業と

この時代の豊かな産物を堪能する

これはまたとない機会

是非オススメです

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。