表現の違い

よく

小説と映画って

どっちがいいかっていう論議がなされると思いますが

う~ん

実際どっちがいいんでしょう

って

文学による表現と

映像による表現は

これはもう

比較すべくもなく

どっちもどっち

といいますか

好みによりけりでしょうね

まあ

小説の映画化ってなったときに

小説のイメージと

著しく異なる映像表現だったり

早い話が

映画化した際に

とっても稚拙な出来に仕上がることが多いのも

これまた事実ですので

どうしても比較対象になりがちですが

でもそもそも

小説と映画

文学と映像

は同じ土俵で比較するには

あまりにも違いすぎるといいますか

乱暴な話ではありますよね

そういうわけでして

とってもわかりやすい

表現の違いの事例を

以下にご紹介

ご存じ

トーマス・マンの中編小説

『ヴェニスに死す』

より

↓↓↓

IMG_1012.jpeg

主人公が旅先のヴェニスで見かけた

美しい少年の描写です

↓↓↓

「彼の顔は、青白く優雅に表情が閉ざされ、蜜色の捲き毛に取り囲まれ、真っ直ぐに 通った鼻とかわいい口を持ち、優しい神々しい真面目さを浮かべている。彼の顔は、 最も高貴な時代にできたギリシアの彫像を思わせた。そしてそれは形態が極めて純粋 に完成していながら、同時に比類なく個性的な魅力を持っているので、見つめている人は、自然の中にも造形美術の中にも、このくらいうまくいったものを見かけたことはないと思った。」

これに対して

この小説を映画化した

あまりにも有名な

ヴィスコンティの映画

『ベニスに死す』

より

↓↓↓

IMG_1013.jpeg

上記のトーマス・マンの文学表現の

映像化がこれ

↓↓↓

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演じたビョルン・アンドレセンの

まさに存在

一発OK

って感じで

う~ん

これはインパクト大ですよね

軍配やいかに

映像による印象度が

先行しがちな現代ですが

でも表現は

まったく異なる

これは比較対象には

なかなかなり得ない

どっちもどっちの

濃密な表現に違いないかなと

つくづく思う今日この頃です

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